愛されても『裸の王様』

 アンデルセンの『裸の王様』。

 あれはスペインの寓話集が原作で、細かいところが少し違うそうです。Wikipediaで見たかぎり、アンデルセン版の方が、メッセージが明快なようにも思いました。ただ、込められている意味も多少違うようにも感じたので、いつか原作も読みたいと思っています。


 ふと思ったのですが、裸を指摘したあの子がいなければ、王はその後もずっと裸だったのでしょうか。また、家来や国民が王の真似をして、『見えない衣装』を着る未来、流行となる未来はあったのでしょうか。


 もしその未来があり得る世界なら、その王はみんなから愛される存在だったのかなぁと思います。

 みんな王が好きで、傷つけたくないし、嫌われたくない。だから、言わない。

 逆に「好きだから、間違いを指摘する」という考えもありますし、「言う」か「言わない」の是非はどちらが正しいとも言えないのですが…。


 ただ好きだから慕ってる。私はそういうことがあります。嫌われたくないし、あわよくば、親しくありたい。それで、ちょっと真似までしちゃう。

 それが唯一の理由ではないですし、それが王にどう影響があるのか分かりませんけれど。


 不意に思った、とりとめのない呟きでした。

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