夏の日の奇跡

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夏の日の奇跡

🍀「なぁ、結局祭りって誰が行くんだ?…あぁ、うん、うん、へぇ〜アイツも誘ったんだ?じゃあ、、、6人って事でいいんだな」

夏休み前の終業式が終わってから、親友のユウタと夏祭りに行くメンバーを確認していた。


そして夏祭り当日。集合時間の少し前、俺と、俺が好きな子の2人だけが集合場所に来ていた。

🍀「今日は浴衣着て来たんだ?」

♦『うん』

それ以上の会話は弾まず。気まずい雰囲気が漂う中、集合時間を10分過ぎても誰も来ない。さすがに待ちくたびれたのでユウタにメールを送ると…すぐに返事が来た。

〈メールの内容〉

こっちは俺達4人で行動するから、お前ら2人で楽しめよ。今日こそ告白しろよな。


と。ユウタには好きな子の事を話していたから、ユウタなりに気を利かせたのだろう。


🍀「あいつー😠」

♦『えっ?どうかした?』

🍀「あ、うん。えっと、、俺ら以外用事できちゃって来れないんだってさ。ったく早く連絡しろっつうの」

♦『まぁ仕方ないよ』

🍀「そうだな。それじゃ行こうか」

♦『うん』

🍀(心の声)2人きりなんて緊張して何話していいか分かんねぇ。もーどうしたらいいんだよー

♦『あ、可愛い〜』

🍀「ん?どれ?」

♦『このひまわりの髪飾り』

🍀「あ、本当だ。今日の浴衣の柄もひまわりだけど、ひまわり好きなの?」

♦『うん、好き』

🍀(心の声)ズッキューン💘やっば、可愛い😍

🍀「あ、それさ、俺がプレゼントするよ」

♦『えぇ、そんないいよー、自分で買うよー』

🍀「いいの、いいの。遠慮する事ないって」


【花火の音・ヒュードドン】

🍀「あ、危ない」

♦『え?』


【真っ白な世界】

🍀「まぶしっ!…んっ?ここは?夏祭りの会場にいたよな🤔なのに、なんだ?この真っ白い空間は…」

👼『すみませーーん💦ちょっと手違いがありまして』

🍀「なんだよ、手違いって。てかここはどこなんだ?」

👼『あ、えーと、ここは、、天国です』

🍀「て、天国???」

👼『あなたは花火から落下した大きな火の粉から女の子を守ろうとして…』

🍀「えっ💦それで俺は死んだっていうのか?」

👼『は、はい…』

🍀「なんだよ、それ…」

👼『えっとですね、本来ならばその火の粉は人がいる所に落ちるはずではなかったのですが、神様がうっかりクシャミをしてしまってですね…』

🍀「はぁ?それで火の粉が落ちる場所が変わって、俺が死んじまったってわけ?」

👼『そ、そういう事です』

🍀「で?俺はどうなるんだ?」

👼『30分、時間を戻して現世にお返しいたします。神様にはすでにマスクはさせておきましたのでご心配はいりません』

🍀「分かった」

👼『それでは、ここで起きた事は絶対に言わないでくださいね。言ったら…』


【夏祭り会場】

🍀(心の声)ん?あれ?戻った?…はぁ良かった~あ、そうだっ!あの子が来る前に、あのひまわりの髪飾り買って来ちゃおう。(急いで走る音)

はぁ〜なんとか時間までに戻って来れた。さてと、あの子は…あっ、いたいた…

🍀「お待たせ〜」

♦『あっ、私も今来た所だよ』

🍀「そ、そうか…あ、浴衣可愛いね、ひまわり柄」

♦『あっ、ありがとう』

🍀「あのさ、これ…」

♦『なに?』

🍀「さっきこれ見つけたんだ」

♦『え?私がひまわり好きってなんで知ってるの?』

🍀「あっ、ええと〜そうっ、教室で話してるの聞いた事があったような気がしたからさ。そんなことより、せっかくだし着けてあげるよ」

♦『うっうん、ありがとう』

🍀「わぁ〜可愛い…あっ💦せっかくだし鏡で見せてあげたいなぁ。ってさすがに鏡は持ってないか。あっ!スマホで撮って見せてあげれば良いのか」


【それから10年後 アルバムを見ている2人】

♦『うわ〜懐かしい』

🍀「そうそう、夏祭りでひまわりの髪飾り買ってあげたんだよな」

♦『それなら今も大事に取ってあるわよ。…ほら』

🍀「うわぁ、さすがに10年も経てば色もあせるか。

今度新しいの買ってあげるよ。あぁ、そういえばこの日、不思議な事があったんだよなぁ」

♦『えっ、なになに〜?』

🍀「教えなーい」


【回想シーン】

👼『ここで起きた事は絶対に言わないでくださいね?言ったらまたこちらに来て頂きますから。いいですね?』

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