第35話 ドラゴンの寝床



 落っこちた先がドラゴンのねぐらだったとか、どんだけ出来た話なんだよと突っ込みたくなる気持ちを抑えつつ。素早く周囲の状況を観察する、スキル《平常心》様々である。

 そう、パニくってなどいられない、敵は目の前にいるのだ。


 改めて状況を説明すると、目の前にいるのは確かにドラゴンだった。いや、確かに俺は今までドラゴンなんて見た事は無かったけど、それじゃあコイツがドラゴンじゃなきゃ何だって話である。

 びっしりと表皮を覆う蒼い鱗、巨大なあぎととそれ以上に大きな体躯。爬虫類ではあるけど、トカゲでもワニでも無いのは見たら分かる。

 恐竜とも違うな、いや似たような奴はひょっとしたらいるのかも?


「皆轟君、大丈夫……怪我とかしてない? 上がれるかな、ロープ持ってたら放ってみて!」

「……部長、この下にはまだ活きのいい敵がいる! ヤバい奴だから、部長は隠れてて!」


 咄嗟に叫んでしまったが、目の前のドラゴンは微動だにせず。その点は良かった、変に刺激して襲い掛かられても、こちらはまだ心の準備が出来ていない。

 幸い、落下の衝撃の際にも、武器の斧は手放さずに済んでいた。更に幸いなのが、部長がこの落下劇に巻き込まれていなかった事。それから大樹パペットも、今は動きを完全に停止させて静かなモノだ。

 燃える炎だけが、その場で存在を主張している。


 いや、ドラゴンの眼力も相当な圧力を主張していた。耳が拾った、低くとどろく音は奴の呻き声だろうか? この目の前のドラゴンだが、実際はそれ程の巨体では無かった。

 精々、軽自動車に両手と両足を生やした程度である。それから翼と尾と、首も生えてるから全長はかなりの長さになってしまうだろうけど。

 見上げる程ではない、その点はこちらに有利な情報だ。


 奴の巣の教室も、恐らくは2部屋分を繋げてあるのか結構な広さである。逃げ回るのには少々不足だが、立ち回ろうと思えばそこそこ可能だろう。

 他には何か情報は無いかな、出来ればこちらに有利な点が見付かれば良いのだが。そんな感じで頭を巡らせるより、奴が動き出す方が早かった。

 俺はすかさず、スキルのセットを弄って防御態勢。


 まずは《硬化》は外せないだろう、それから《糸紡ぎ》と《剛力》も欲しいけどスロット枠的に無理か……。《光魔法》と《罠造》がメインになるのは、基本的に変わらないし。

 どうするべきか、少し悩む……ドラゴンの鱗は、いかにも硬そうでちょっと位の打撃では傷一つ付きそうもない。ここは防御を捨てて、攻撃特化にすべき?

 悩んでいたら、奴の咢が大きく開いた。


 頭の後ろから、物凄い警鐘音が鳴り響くのと、ドラゴンが蒼いほのおのブレスを吐くのはほぼ同時だった。俺が警告に従ってなかったら、その時点で戦闘は終了となってた筈。

 咄嗟に伸ばした《糸紡ぎ》の細い糸が、まさに俺の生命線となった。夢の中でも、暇な時に練習していて本当に良かったよ。

 とは言え、完全にノーダメージとまでは行かなかったみたい。


 足の先が、広範囲に放射されるドラゴンのブレス攻撃によって、ちょっと酷いことになっている。じっとりと突き刺すような痛み、火傷なのか酸性の毒なのか。

 良く分からないが、これで高速の移動は困難になった。ちなみに今は、天井の瓦礫がれきに蜘蛛の糸を絡めて、思い切り飛び上がってぶら下がっている状態。

 蜘蛛の糸は透明で頑丈だが、生憎と某アメコミみたいに自在性は無い。


 つまり、《糸紡ぎ》で糸を操って遠くの物体に絡ませる事は可能だが、それを伝って移動するのは自分の力が必要って意味だ。それをこんな細い糸で可能かと問われれば、そこはスキルの恩恵だと答える外なく。

 とにかく《糸紡ぎ》で操っている状態の全ての糸は、こちらの思うままの状態を保ってくれる。さっき慌ててレベル2へと上げたせいもあるかも、操作性が以前より滑らかになってくれている。

 それに加えて、《剛力》での綱登りのスピードアップだ。


 そのお陰もあって、何とかブレスの直撃は免れてホッと一息。更に奴は、自身のブレスが遮蔽になったのか、完全にこちらの姿を見失っている。

 これはチャンスだ、《光癒》でのヒールを後回しに、俺は攻勢へ打って出る。《罠造》での矢弾攻撃と、鐘突き棒落としを、のそりと動き回るドラゴンに踏ませてやって。

 しかしこんな攻撃は、奴には毛ほども通じて無いみたい。


 さて、困った……余計な攻撃を加えたせいで、相手の動きもやや活発になって来たのは置いといて。ちょっとやそっとの攻撃では、奴にダメージを与えられないと言うね。

 俺は自分の受けた傷を癒しながら、脳内で色んなパターンの攻撃方法を考える。さっきの変異種を倒した罠の火責めが、可能性としては一番高いのだろうけど。

 ドラゴンに炎って、効果があるのだろうか?


 もちろんドラゴンだって、生き物のカテゴリーに含まれる筈だし。窒息死とか焼死の可能性が、全く無い訳ではないとは思うのだけれど。

 などと考え込んでいる内に、とうとう奴に見付かってしまった。真下に陣取られてしまい、状況的に火責めはこちらも不味いパターンに。

 ってか、再度のブレスが来そうなんですけど!?


「くあっ、南無ナムさん……っ!!」


 こうなれば、多少のギャンブルは仕方が無い。俺は《罠造》でのトラ挟みと鐘突き棒のコンボを隠れ蓑に、度胸一発、奴の背中へと飛び移る。

 何と言うか、丁度馬乗りに向いているサイズ感がそうさせたと言うか。それでもドラゴンにとって、首を巡らせ噛みつく事は出来ないし、尻尾の打撃も届かない場所ではある。

 意外と盲点、しかもこちらは斧で奴の首を狙えるベストポジションだ。


 恐らくは、奴も人に馬乗りになられたのは初だったのだろう。そのパニック振りは、乗ってるこちらにも伝わって来る程で。しかし敢え無く、斧での攻撃は弾き飛ばされる結果に。

 ドラゴンの鱗とは、これ程までに硬いのか……これは多分、炎での攻撃も無理っぽいなぁ。幸いにして、《罠造》でのトラ挟みの四肢の封じ込めが、面白い程に嵌まっているので。

 大きく転がりまわって、俺を振り落とす行為は今の所不可能だ。


 実際に戦ってみると、コイツはドラゴンの子供なんだろうなと言う感触が伝わって来る。パワーにしても、恐れていた程では決して無いし。

 精々が、興奮した雄牛の突進程度だろうか……いや、闘牛なんてした事無いんだけどね。ロデオも然り、それにしては2分以上またがっている現状は我ながら凄いな!

 後はこの戦いの落しどころを、どうするかって問題だけなんだけど。


 そう、一番の問題は、奴の強力なブレスにある。上から吊り下がってみていたが、突進や噛み付き攻撃ならば、何とかかわせるスピードではあるし。

 尻尾の一撃に関しては、やや警戒すべきだろう。苛立ち交じりに放った攻撃で、一緒に落ちて来てた机が、弾き飛ばされて四散してたしな。

 幸いどの攻撃も、奴の背中までは届かないのは作戦通り。


 よしっ、作戦は決まった……俺は架空スマホを操作して、《糸紡ぎ》をもう一段レベルアップしてLv3へと押し上げる。この作戦の肝だ、これでどれだけ強度と操作性が上がるか。

 ワニの咢の特徴として、噛む力は強いけど、開く力は案外弱いと以前に聞いた事があった。ドラゴンも似たようなモノだろう、ってかそうであってくれと俺は蜘蛛の糸を伸ばして行く。

 ふむっ、レベル3の操作性は結構凄いな!


 一度に2本の糸を、それなりのスピードで繰り出す事が可能になっている。それでする事はただ一つ、奴の口を封じてやるのだ。いや、それだけじゃ勝利とはならないな。

 猛烈な雄叫びは、いつの間にか不満混じりの呻き声へと変わっていった。ドラゴンの咢封じは、こちらの目論見通りに上手く行ってくれた様子。

 俺は用心を怠らず、尚も糸を紡ぎ上げる。


さっきから双翼の一部が身体に当たって来て、かなり痛いのを我慢しているのだが。それも封じてしまおうと思ったけど、そこまで上手くは行かない様子。

 とにかくブレスは封じる事が出来たのだ、そのまま糸の端を天井へと伸ばしてやろう。首吊りの形にドラゴンを吊るしてしまえば、さすがに奴に反撃の手段は残されていない筈。

 ところがこれが、なかなか思ったように上手く行かなくて。


 さすがに数トンはある生き物を、細い糸で吊るすのは無理があったか……胴体までは無理でも、せめて首を晒す程度までには持ち込みたいんだけど。

 俺は考えた末、《剛力》もレベル3に上げて、自力で吊り上げに挑戦する事に。幸い天井に、梁みたいな鉄筋の柱がのぞいている場所があるので。

 それを利用して、滑車の原理でレッツトライ。


「……皆轟君、大丈夫なの……!?」

「今の所は平気だよ、部長……あと少しで片が付く、待っててくれ」


 自分でもその発言には半信半疑だったけど、どうやら嘘はつかずに済みそうな気配。それと言うのも、蜘蛛の糸で引き揚げたドラゴンの首筋に、例の竜の逆鱗を発見したのだ。

 これって確か、分かり易いドラゴンの弱点だったような? 本当かどうかは分からないが、丁度手元に銀の槍がある。今は手斧だが、槍もすぐに取り出せる。

 それを構えて、狙いをつけて敵の弱点を一気に突き破る!


 ドラゴンの断末魔は、咢を無理やり閉じさせた状態でもはっきりと確認出来た。今いる空間が震えたのも、身体の表面の部分で実感してしまう程。

 すんなりと穂先はドラゴンの首を貫通、引き抜くと大量の血が流れ出て来た。竜の血も赤いんだなと、益体も無い事を考えつつ。

 この巨体にしては、呆気無い程に命の潰えるのは早かったかな。




 そして大量に入って来る、SPやCPの各種ポイント群。レベルもパペットの変異種と合わせて、一気に3つも上がってしまっていた。

 それからリビングメイル以来の、称号を入手してしまったっぽい。その名も《飛竜乗雲》と言う名前で、効果は全くの不明と来ている。

 何と言うか、《糸紡ぎ》と《剛力》に注ぎ込んだ以上に、ポイント貯まったな。


 ガッツリ組み合っての戦闘は行ってないが、擦り傷や疲労は結構貯まっていたりして。青い鱗の竜の死体を前に、何となく感慨に耽りつつ体力の回復など。

 部長にもうすぐ上がって行くよと伝えておいて、最後に竜の巣を軽く調べておく。ひょっとして、お宝とか貯め込んでないかなとの思いだったんだけど。

 普通に宝石やら金細工が、部屋の端に転がっていると言うね。


「……わおっ」


 思わず呟いてしまったけど、ドラゴンが吐き出したSPジュエルの方が、今後の役には立つに違いないよな。いや、転がっている宝石類も、しっかりと拾っておくけど。

 どこで役立つか分からないし、もし現実世界に戻れたら儲けものって思いもあるし。生徒指導の教師連中の気持ちも、まぁ分からなくは無いけど。

 比重を置くなら、圧倒的に今を生き残る力の方が重要なのは間違いない。


 それにしても、この巣の形状からもドラゴンの生態が窺えるな。まさかこんな唐突に戦いになるとは思わなかったけど、スキルを駆使すれば何とかなったのは大いなる収穫だった。

 スキルの特訓も役に立ったし、今後も続けて行こうと思う。ってか、ドラゴンも変異種扱いなのかな……大量の経験値とポイントが稼げたし、その可能性は高いな。

 とにかく無事に生き延びれて、本当に良かったよ。


「……お待たせ、部長。お土産たくさんあるよ、いゃあドラゴンとの死闘には参ったよ!」

「……えっ、轟くような声は聞こえて来てたけど、下にそんな大物が潜んでたのっ!? だっ、大丈夫だった、皆轟君!?」


 一応は命は取り留めた、今はドラゴンと遣り合えた、異世界に対する感動すら覚えている次第。その感動と興奮を部長に伝えるが、今一つ反応が鈍くて悲しいな。

 それよりも、持ち帰ったお宝を見せての報酬報告なのだが。こちらも反応が薄くて、そもそもこの異界では使い道が無いよとの部長のお言葉。

 もっともだよな、それで宝石類は俺が管理しておく事に。


 もし現世に戻れたら、その中から1個くらい譲ってよとの事だったけど。それよりも変異種パペットと蒼い鱗のドラゴンが落とした、特大のSPジュエルはちゃんと2人で分けた。

 それは特大だけあって、通常SP+2、スキル専用SP+17と言う膨大なポイントを提供してくれた。嬉しいけど、何を上げるかも迷いどころだな。

 後で時間が出来たら、じっくりと考えようか。


 夢の中で考えてもいいしね、これだと呪いって何? みたいな変な構図になってしまうけど。取り巻く状況の変化の中で、使えるモノは積極的に使って行かなきゃね。

 生き延びるための、大いなる秘訣である。


「それより皆轟君、その足大丈夫……?」

「……おおうっ、足は下で治療したけど、靴は駄目っぽいな」


 ドラゴンのブレスに晒された安全靴は、新品の筈だっのに既にボロボロ。底も抜けそうだし、これでは歩くのにすら役には立ちそうにないな。

 幸い、周囲を探し回った挙句に、靴箱をしばらくして発見出来た。ここから適当なサイズの運動靴を拝借、そして再び探索へと戻る俺たち。

 あれ以来、敵の姿はグッと減ってくれて何よりだ。


 それにしても疲れた……変異種パペットとドラゴンの連戦に、思ったよりも精神を削られていたようだ。珍しく弱音をはく俺に、部長も心配してくれて早めの宿を提案してくれる。

 とは言え、本当に宿などありえないから、安全に一晩を過ごせそうな場所を探す訳なんだけど。意外と簡単に、宿直室みたいな場所を探し出してくれた有能部長。

 少々手狭だが、畳の部屋だし布団も押し入れに入っている。


「おおっ、これは良物件……2日連続で布団で眠れるな、部長」

「今回も出入り口が狭くてアレだけど、皆轟君の安全領域があれば平気だよね?」


 その点はバッチリ平気だ、設置にも慣れて来たし、時間延長とかの項目も見付けたし。CP100ポイント程度で、安全な寝床を確保出来るなら安いモノだ。

 宿直室は本当に狭くて簡素な作りで、娯楽も何も置いていない。少々物寂しいが、こちらも寝るだけと割り切って我慢する外無いよな。

 そんな事を考えながら、俺達は簡素な夕食を取る。


 夕食の後に、部長に手伝って貰って、ちょっとした実験をしてみる事にした。安全領域を確保してから、まずは部長にスキル書《耐性上昇》を使用して貰う。

 その後に、俺が《借技》でそれをいったん拝借する。それから夢の中でそれをセットして、持ち帰る事に成功したらちょっとした裏技取得である。

 スキル書1枚を、2人で覚える事が可能になるのだ。


「なるほど、それは良い案だね……皆轟君のスキルは、色々と便利なものが多い気がするなぁ? ちなみに、一体今で幾つのスキルを持ってるの?」

「……《耐性上昇》が順調に覚えられたら、24個目のスキルって事になるな。我ながら多いと思うけど、実際に使ってるのはその内の半分にも満たないぞ?」

「うわっ、多いねぇ……!! 使いこなすのも、レベル上げるのも大変じゃない?」


 そんな事は無いぞ、幸いSPは順調に増えてくれてるし、定番スキルは大抵決まってるし。セットで迷う事は多々あるが、スロット枠を増やして行けばそれもその内に解消される筈。

 ちなみに、現在のスキルはどうなってる?




 皆轟春樹:Lv17   HP:82(82)   MP:118(118)

====――――――――――

物理攻撃:142(88)    物理防御:126(83)

魔法攻撃:108(72)    魔法防御:108(61)


スキル【16】《平常心Lv2》《観察Lv2》《罠造Lv3》《糸紡ぎLv3》《借技》《光魔法Lv3》

予備スキル《餌付け》《日常辞典Lv3》《投擲Lv2》《追跡》《時空Box(極小)Lv3》《エナジー補給》《購運》《潜行》《硬化Lv2》《剛力Lv3》《高利貸Lv2》《剣術》《夢幻泡影Lv2》《人形使役》《魂魄術》《氷魔法》《空間収納(中)》

獲得CP【5130】   獲得SP【46/17】 


『称号』:《安寧》《天真爛漫》《飛竜乗雲》

状態異常:呪い《衰弱》《悪夢》《陽嫌》

装備:銀の槍、手作りフレイル、工具の盾、蜘蛛糸のマフラー《空気浄化》、木綿のポーチ《収納倍加》、蜘蛛糸の作業着、髑髏の指輪、古びた腰帯、ニルムの革帽子《感知》

持ち物:ポーション×4、マナポ×3、毒消し薬、薬草軟膏×4、架空スマホ、コイン袋×2、灰狼神の木札、竜の宝



 うん、平均5~6個のセットだな……今夜の夢の中で、均等上げでもしておくか。スロット枠を17に出来れば、また少しセットに余裕が出来る筈。

 馬鹿みたいにSPも増えてるし、18を目指すのもアリか?




 そろそろ眠くなって来たので、部長と相談して布団に潜り込む事に。一応ジェームズを歩哨に立たせておいて、何かあれば知らせてくれるように頼んである。

 ちなみに彼は、俺と一緒に竜の巣に落っこちていたのだけれど。机の下敷きになっていて、全くの見せ場無しとなっていた模様。

 まぁ、ブレスに焼かれなかっただけマシではあるよな。


 そんなジェームズが騒ぎ出したのは、就寝して5分も経たない時間だった。俺は既に、半分夢の中だったと言うのに、クマの人形に叩き起こされた訳だ。

 その原因も、程なく判明……何やら男の声で騒ぐ様子が、宿直室の中まで響いて来たのだ。何となく聞き覚えもある気がするから、ひょっとしたら同級生だろうか。

 隣の部長も、何事かと半腰になって構えている。


「おっ、やっぱり人がいるぞ……誰だ、話の通じる奴だと良いけどな」

「腕もそれなりじゃねぇと話になんねぇぞ、反町そりまち……何しろ、次のステージはバトルロワイヤルらしいからな……!!」

「お~い、ちょっと出て来てくれ! こんな所より、もっといい寝床連れてってやるぞ!!」





 ――表でがなり立ててるのは、いつかの脳筋軍団だった。






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