第23話
「俺の連れから離れろ」
ドスの効いた低い声。姿を現したのは、相良さん? こんな怖い声出せるの? 相良さんの瞳は狐のように細められている。怒ってるんだ。Domは他のDomに対して
僕、こんな格好したことない。恥ずかしくて……恥ずかしくて……もうどうにでもなれ。
相良さんが僕の手のひらをとる。
「怯えさせて、ごめん。手当するから俺の家にーー」
相良さんが言い終えるのを待てずに、僕の意識はぷつんと途切れた。きっと、血を見て気分が悪くなってしまったからだ。意識を失う直前に感じた花束みたいないい匂い。その匂いが誰のものであるかはもうよくわかっていて。その匂いに安心して、身を任せた。
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