遥香の家の中ハプニング

第28話

「じゃぁ、入っていいよ」


そこから数分後に玄関前現れたのは、学校ジャージを着た遥香だった。

遥香は玄関のドアを押さえながら手招きをした。


「お、お邪魔します」


「お邪魔します~」


俺と小林は靴を脱ぐと、小林を先頭に遥香の部屋へと歩いた。

やはり、遥香とは言え女の子の家に入るのは緊張するな。いい匂いするし。

階段を上がっている途中、小林のパンツが見えそうなのは置いといて、遥香は俺の手を後ろから掴んできた。


「なに、いきなり」


「ちょっと話あるから待ちなさい」


「別に部屋行ってからでもいいじゃん」


「優穂の話だから絶対ダメ」


と、耳元で囁いた。

そして、階段を上ってる小林に、


「優穂先行ってて、ちょっとこいつと話あるから」


「分かった~」


「部屋の物勝手にいじらないでよ~!いつも言ってるけど」


「はいはい~分かってるから~」


「いつもそう言って部屋漁るから言ってるんだよ!」


パンツをチラ見せしながら階段を駆け上がる小林に、遥香は絶叫した。


「じゃぁ、こっち来なさい」


俺の耳を掴んで、リビングへと引っ張った。


「痛った!なんで耳掴むんだよ。ちょ、痛いって!」


リビングに着くと、遥香は扉を締めた。


「で?話って何なんだよ」


引っ張られた耳をさすりながら聞くと、


「本当に小林に言うの?」


「逆に言わないとでも?」


その問いに俺は食い気味で答えた。


「だって、私なら耐えられても、優穂にバレてること言ったらあの人発狂して何するかわからないよ?」


「そんなの上等だ。逆に暴れてる所を動画撮ってやる」


「あんた本当にいい性格してるわね」


「ご褒め頂きありがとうございます」


「だから童貞なんだよ」


「あ?」


遥香はジト目で嫌味を言うかと思うと、俺に言ってはいけないことを言った。


「お前、今なんて言った?」


「そんなんだから童貞なんだよ」


童貞だからなんなだよ!?30歳超えれば魔法使いになれるんだぞ?

そこらのヤリチンと違って、永久の愛を誓った人としかそういった行為をしない一途な人なんだぞ童貞は!

だから童貞は誇らしいんだからな?

だか、遥香に言われるとムカつく。


「お前調子乗ってるとお前の黒歴史バラシて社会的にぶち殺すぞ?それかピンクローター仕込ませてからア●ルにローションをぶち込んで明日の学校行かせるぞ!てかお前も処女だろ」


俺が真顔でそう言うと、遥香は危険を察知したのか、


「分かった、もういいから……………………早く上行こ」


半泣きになりながらリビングの扉を開けた。

そして、扉の外に出る時後ろを振り向き、


「さっきの事は謝るから、あとあんたからあんなにエグいコンプラ違反の言葉が出てくるとは思ってもいなかった。それと、優穂のパンツガン見し過ぎ」


そう言い残すと、扉をゆっくりと閉めた。


「バレてたのかよ」


俺は苦笑いを浮かべながら遥香の後ろをついていった。

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