第15話
数分後、俺たちはマックで一通り注文を終え、席に座っていた。
「でぇ~、なんで俺達ここに居るんだっけ?」
さっき色々ありすぎて、肝心なことを忘れてしまった。
「え?普通に話すだけだけど」
そんだけだったっけ?なんかもっとすることがあったような――――――――――もうめんどくさいからそうゆうことでいいや。
「で、私たちは何を話すのかな?」
「そんなの決まってるでしょ?これからの事よ」
「これからの事ね~」
遥香の性格隠蔽と、ついでに小林のもかー。
なんか一人増えてるんだが、そこは気にしないことにしよう。
「私はこのまま何事もなかったように過ごせばいいと思うんだけどー、ダメかな?」
「それじぁ、いろいろ困るのよ」
「色々って?」
「私がピンチの時に誰が助けてくれるのよ」
「それはその時に、葵くんにでも助け求めたらいいじゃん」
俺もこの考えに賛成だ。
これまで通りに過ごすのが一番いいと思う。
それが一番怪しまれないし、俺への負担が少ない。
だが、遥香は違ったようだ。
「それだと、本性出せるのが優穂の前だけになっちゃうじゃん。私ストレスで死ぬわ!」
「つい最近までそうだったじゃん」
「でも今は葵がいるじゃん。だから委員会の時は本性が出せるって訳よ」
これは俺に負担がかかる感じのタイプの奴だ。
「なぜ俺がお前のストレス解消グッズにならなきゃいけないの」
俺はため息交じりに言うと、
「だって私の事知ったなら当然じゃない?しかも協力してくれるって言ってたし」
「それはそれ!これはこれだろ!?ちょっと話違うだろ!」
そもそもバレたのは、遥香がスマホ見ながら下ネタをブツブツと言ってたのが原因だろ!?
それを何で俺が調べたみたいな言い方されなきゃいけないんだよ。
そんな言いがかりでストレスのはけ口にされたらたまったもんじゃないわ。
「優穂はとにかく、あんたにはいろいろしてもらうから覚悟しなさいよね」
「何様?お前バラすぞ?」
とか言ったらまためんどくさくなるんだろうな~。
でも確かに俺は協力すると言ってしまったことに間違いはないが、何とまでは言った記憶ないんだが!?
まぁ、委員会が静かにならないことが俺のメリットだけど、明らかにデメリットの方が大きんだが。
これも俺が悪い所もあることだし、少しだけ付き合ってやろうかな。
俺はゆっくりとコーヒーを一口飲んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます