第5話
「まぁ、そんな事だから――――――――――――――――」
また、遙香は俺の元へ寄ってきて、
「絶対に、このこと言わないでよね!」
胸倉を掴んできた。
「分かりました」
その威嚇している猫のような形相に、ビビりながら答えてると、
「分かったならいい。あと2人の時は敬語も辞めろ」
「あ、うん。分かった」
このやり取りで、遥香に少し疑問に思った事があった。
「なんで、下ネタが嫌いなのに、自分で言ってたんだ?」
「――――――――――――――はぁ?」
遙香はバッとこちらを向いた。
そして、
「なんでって……………………………………その」
さっきまでの威嚇した姿勢がなくなり、背中を丸めた。
「その、なに?」
「いや……………………………………言えない」
顔を真っ赤にして、俯く遙香。
これは何か面白い事がありそうだ。
「言ってくれなきゃ、バラそっかなぁ~」
俺の謎のSっけがここで出た。
この言葉を聞いた遙香は、
「そそそそれだけは、ほほほんとにやめて!!!!」
俺の肩を持ち、揺さぶりながら全力で止めてきた。
だが、これは面白いので、
「どうしよっかなぁ~。教えてくれればいいのに」
と、煽った。
「分かった!言うわよ!でも絶対笑わないでよね」
絶対にバレたくないからか、あっさりと俺の要求は通った。
「で?その理由とやらは?」
「えっとぇ――――――――――――――――――」
遙香は、ゴクリと生唾を飲み込み、
「下ネタが好きなの!!!」
少し声を張って暴露した。
「でも、さっき下ネタは嫌いって言ったてじゃん」
「詳しく言うと、同級生とかが言うくだらない下ネタは嫌いだけど、自分が言ったり、YoutuberとかVtuberが言ったのは好きなの!」
「欲求不満なの?」
「違う!!!!」
「なら普通の変態?」
「それも違う!」
全力で否定をする遙香。
「ならなんだよ」
「私は高度な下ネタが好きなの!」
「それを世間一般的に変態って言うんだよ!」
またツッコんでしまった。
「な―――――――――――――――――っつ!ちがっ」
「いや、変態だ。自覚した方が良い」
これは自覚しとかないと、将来、大変な目に遭いそうだからな。
「私は変態じゃねぇ~~~~~~~~~~~~」
急いでバックを持ち、遙香は図書室をダッシュで出てしまった。
マジか、俺明日どんな顔で会えばいいの?クラスも同じだし。
俺は明日の心配をしていたが、それよりも…………………………………………
今日の委員会の仕事、俺一人でするの?
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