第44話 織風、スーパーマーケットに行く
しかしまぁ
食べる物に捨てる物など無い
をやっていると
冷蔵庫に何も無くなるのでございます。
さて
今夜の晩御飯はどうしましょ?
などと考えながら
折角なので冷蔵庫の拭き掃除をしていれば
布に着いた各種の汚れを搾り取って
出汁にするようなことなどできず。
うーむ
買いに行くしかない?
当たり前のことでございます。
取り敢えず
財布の中身を見ると?
紙幣が一枚
1000でございます
さすが月末!
などと喜んでいる場合ではございません。
ヘルメットを被り
街路を走れば
晩御飯のことを考え
おっと危ない!
信号無視ではないか!
そうやって阿呆者がマーケットに着けば
先ほどの運転は良くなかったぞと
反省している間に
何を買いに来たのかを忘れてしまい
取り敢えず蚊取り線香を買ってしまうのであります。
本題を思い出し
買い物籠を手にぶら下げて
何を買おうか?
千円を越えてはいけない
とぶらついていると
なんと!
もやし一袋が三十円
これしかない。
で?
もやしだけでどうする?
野菜好きの織風ではありますが
もやしだけ?
どうする?
煮込むか?
もやしだけ?
もやしのかき揚げでも作ってみるか?
やった事がない。
お金のない時に挑戦は無謀だ
ならばどうする?
思案にくれる必要はない
もやし炒めがあるではないか!
どうせなら
おネギも入れてみましょう
下半分五分の1を残してプランターに埋めれば
ネギの再生。
それなら
小松菜も買いましょう
葉っぱだけを使ってプランターに埋めれば
買ってきた小松菜よりも育つ時がある。
で?
何で炒める?
冷蔵庫にはバターは無くなっている
ならば肉を買うか?
いかんぞ!それは!
予算オーバーである
しかも織風は
あまりお肉さんを使いません。
しかーし!あったぞ!冷蔵庫に!
そうだ
ラードが残っていたんだ
と考えますが?
お肉を使った方が体に良くない?
などと考えながら
神よ、お金よ、生活よ、
と祈りながら発泡酒を買ってしまう・・・。
家に帰れば
早々にもやしさんを水洗い
フライパンにラードを乗せて火を入れる
もやしさんは根っこを千切ると食感が良くなりますが
もやしさんの根っこにミネラルやビタミンが90%含まれているので
そのまま残すことにしましょう。
でもって
小松菜の葉っぱだけを刻んで
残りはおネギさんの横に埋めましょう。
そして
よく熱されたラードの中へ
野菜を投入
行けーファイヤーじゃー
などとやっていると
本当にパンから炎が登り
これぞ中華料理じゃー!
ふん?
髪が焼けたような匂いが?
鏡を見ると?
髪は焼けていない・・・。
よーく見ると?
ふん?
片方の眉毛が無い。
笑えるね
眉毛が無い顔・・・。
いやいや!
納得して笑っている場合ではないのでございます
思案の先にあるもの
それは明日どうやって出勤する?
なのです。
そうだ!
絆創膏を眉毛に貼って行けば
なるほど格闘家もどきの織風ならではだな
などと思ってもらえるに違いないと
薬箱を開ければ・・・。
中に入っていたのは
なんと!
葛根湯だけ・・・、
なのでございます・・・。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます