第4話 ネタ探し
俺は仕掛けを探すために中庭にまで来ていた
(どんな反応してくれるんだろう)
そんな思いを抱きながら歩いているが闇雲に歩いていても意味が無い
そもそもドッキリと一概に言っても色んなジャンルがある。虫のおもちゃを使ったものや落とし穴、食べ物系などと色んな種類がある
それに在り来りなドッキリでは幼女先輩は表情を変えてくれないだろう
(どうするものか…)
と中庭をプラプラと歩いていると学校近くにあるパン屋でうさぎの着ぐるみが客寄せをしていた
「……………!」
「これだ!!」
着ぐるみだ!着ぐるみって言ったらホラーゲームでもよくある設定だしある意味ドッキリの代名詞と言っても過言ではないだろう!
「何がこれだ!だ!何やっている紙透(かみすき)!早く授業に戻れ!」
いつの間にか俺に追いついていた担任が襟首を掴みながら言ってきた
「何言ってるんですか先生!俺は今最高の案を思いついたんです!」
「そうか!その最高の案というものを是非聞かせてもらいたいな!」
嬉々として言う俺に対して担任は眉間に皺を寄せながら校舎へ引きずって行った
◇◆◇
「なぁ、お前って本当は馬鹿なんじゃないのか?」
放課後まで生徒指導室にいた俺を待っていた柊真がそんなことを言ってきた
「ん?お前よりは頭はいいと自負しているが」
実際俺と柊真のテストの総合点は100点程差がある。それなのに俺が馬鹿と言われるのは納得がいかない
「いや、そういう事じゃなくてだな…」
はぁ、とため息を着いている幼馴染
「あぁそうだ昼に話してたドッキリの案が思いついたんだ」
「それは良かったな。でも俺や他の生徒は巻き込まないでくれよ」
まじで頼むからと付け加える幼馴染
(別にお前にドッキリを仕掛ける訳じゃないんだけどな)
「それでなんだけどなドッキリを仕掛けるのはいいんだがドッキリをするための物が学校にも家にもなかったんだよ」
へー、と相槌を打つ幼馴染
「お前じゃあ作っちゃえば?」
「作る?俺が?」
「そうそう、何するかは知らないけどないんだったら自分で作っちゃえば…」
とそこまで言って何を思ったのか言っとくが俺は手伝わないぞ。と付け加える幼馴染
確かに無いのなら作ってしまえばいい、なんとも簡単な話だ馬鹿だと思っていたがちょっとは見直そう
「そうか、そうだな!ありがとう幼馴染!」
「おい、走ると危ないぞ!」
俺はそう言って家へ足早に向かうのであった
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