第2話 ステータス(2)
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高宮 乃亜
レベル:72
HP(体力) :195/195
SV(技能値):153
スキルスロット(1)
・[ゲームシステム・エロゲ]
→派生スキルⅠ:[損傷衣転]
→派生スキルⅡ:[重量装備]
→派生スキルⅢ:[強性増幅ver.2]
→派生スキルⅣ:[足跡地図化]
→派生スキルⅤ:[シーン回想]
→派生スキルⅥ:[第三者視点]
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乃亜の新スキルも気になるところだけど、名前である程度の予想がつくのでそれよりもこっちだ。
[強性増幅ver.2]
バージョン上がってるんだけど!?
怖いが無視できなかったので、聞いてみたところ。
「こちらのスキルは咲夜先輩が先輩にキスした時に『条件を達成したため派生スキルの一部がアップデートされました』って音声が頭に響きましたね」
このセリフだけで不穏な何かを感じる。
「[強性増幅]は強く性を感じる行動をすることで、その度合いに応じて力を増幅させるスキルですが、あくまでそれはわたしが好意を持っている先輩が対象の時に限ります。そして[強性増幅ver.2]はわたし以外に先輩に好意を持っている人にも効果が及ぶスキルになりました」
ホントそれなんてエロゲ?
この場合の主人公は僕になるんだけど、乃亜のスキルなのになんで乃亜が主体じゃないの!? って言いたい。
いやそれよりも、ただでさえ強い咲夜がさらに強くなるんだから色んな意味で何も言えない……。
まあ咲夜の[鬼神]はスキルを全力で行使したら3分しか使えなくて、その後しばらく動けなくなるデメリットがあるから、不用意に全力を出せないけど。
特に謙信を倒した時のようなレーザーみたいな技、〝神撃〟は使ったら意識を失って、目を覚ましても半日はまともに体を動かすことが出来なかったことを考えるとなかなかピーキーなスキルだ。
ここぞという時にしか使えないスキルだね。
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四月一日 咲夜
レベル:69
HP(体力) :375/375
SV(技能値):169
スキルスロット(2)
・[鬼神]
・[治癒術]
→派生スキルⅠ:[手当]
→派生スキルⅡ:[風邪特効]
→派生スキルⅢ:[状態異常五種回復]
→派生スキルⅣ:[自然治癒向上]
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そんな咲夜のステータスがこちら。
HPは相変わらず断トツで高いし、SVの値もパーティー内で一番高い。
どちらも1ずつしか増えていないとは思えない高さだけど、問題はそこじゃない。
……ついにレベルを抜かれた。
謙信を直接倒した影響からか、一気にレベルが上がったようだ。
仲間が強くなるのは嬉しい反面、抜かされてしまったことはレベル65の僕としては普通に悲しい。
……いや、頼りがいのある仲間のお陰で自分のレベルも上がりやすくなるんだと前向きに考えよう。
それよりもスキルだけど、[治癒術]の派生スキルはその名の通りそこまでおかしなスキルではないようで、[状態異常五種回復]は毒、麻痺、眠りに加え、石化、恐慌の2種が追加されたのと、[自然治癒向上]は指定した対象へのHPの継続的な回復能力だった。
乃亜の[損傷衣転]の能力があるため、回復系は僕らのパーティーでは中々日の目を見ることはないけど、状態異常は防げないのでそれを回復できるのはかなりありがたい。
しかしこのスキル構成、どう見ても殴り僧侶では? と思うけどスキルに文句を言うのは今更か。
最後に冬乃だけど、レベルのわりにスキルの数はそんなに増えなかった。
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白波 冬乃
レベル:75
HP(体力) :194/194
SV(技能値):165
スキルスロット(1)
・[獣人化(狐)]
→派生スキルⅠ:[狐火]
→派生スキルⅡ:[幻惑]
→派生スキルⅢ:[獣化]
→派生スキルⅣ:[複尾]
→派生スキルⅤ:[天気雨]
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レベルは誰よりも高いけど、何故かスキルは中々増えず本人も少し気にしている。
だけど【典正装備】あるし、新スキル[複尾]で尻尾を増やすことで身体能力や他のスキルの能力が向上するんだから気にし過ぎだと思う。
「もうそろそろ次のスキルが手に入るかしら?」
「そうかもしれないけどスキルの事ばかり気にしててもしょうがないんじゃない? あまりスキルが一気に増えても使いこなせないし、それよりもレベルを上げたりお金を稼ぐ方が僕らにとって重要なんじゃない?」
「それもそうね」
こう言ったらあっさり納得して、毎日無茶をせずにダンジョンにもぐっている。
しかし
なんせ
4人で3日で稼いだ金額と考えるとかなりのものでは?
まあ2日目の後半から、あまり魔石を拾う余裕がなかったせいでこの程度だったとも言えるけど。
ただ謙信を倒した報酬に1000万も報酬として渡されたから、結果としてこれだけの金額になった。
あのSランクダンジョンで生まれた【
それはともかく得た金銭を4等分しても478万7500円。
この金額に冬乃が狂喜乱舞したのは言うまでもないよね。
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