境界線
@mai0521
第1話 私の家族
最近、自分に課せられている社会的な役割に疲弊している。二人の子どもと旦那の家事をやり、朝8時には家を出て会社に行く。私の子どもである、功太と凛は可愛いが、5歳と3歳だから手がかかる。夫の昭仁は高校の教師だ。
朝7時ごろにはご飯が出来ている状態にしておく。じゃないと、夫は怒る。
「ご飯出来たから起きて」
寝室のドアを開け、夫と子ども達が寝ているベットに呼びかける。眠たい目をこすりながら起きてくる子ども達とSNSで誰かとやり取りしている夫。
「ママ、おはよう」
「おはよう、パンとベーコンエッグだから早く食べて、それとお弁当も台所にあるから自分の好きなふりかけかけてね」
昭仁がリビングルームに入ってくる。
「おはよう、ママ」
「今日は、遅くなるからご飯はいい。」
「分かった。」
どうして遅くなるのか聞きたいが、聞くほどバカではない。
昭仁よりも早くに家を出る私が作った朝ごはんを当然のように食べる。どうして手伝ってくれないのだろう。子ども達を幼稚園のバスまで送ることだけが役割と思っているのだろうか。
眠そうに朝ごはんを食べる子どもの先に、携帯をいじりながらご飯を食べる昭仁をみる。
境界線 @mai0521
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