第17話
「街での買い物は楽しかったかい?」
食事を終えて、デザートを食べながら聞いてみる。
「はい。今までは生きるために必要な最低限のものしか買うことができず、他のものは見て見ぬふりして過ごしていたのですが、伯爵様が好きなものを買うよう言ってくださったお陰で、初めて買い物を楽しめました!」
「でも、私たちがドラキュラ伯爵の城で働くことをいうと、街の皆さんがすごく心配そうにしてくるので、それは嫌でしたね…」
「私たちはここにきたおかげで、幸せになれると確信しているのに、街の人たちは私たちが伯爵様に血を吸われて死ぬと思ってるみたいなんです!!」
「誤解を解くために色々話してみたのに全然話を聞いてくれなくて参っちゃいました…」
やはり街での俺の評判はあまり良くないらしい。
まぁ悪い話は永遠に語り継がれるからなぁ。普通のことは、普通すぎてみんな忘れ去っていく。
「まぁ俺の評判はどうでもいいよ。みんなが元気に街に遊びに行ってれば、そのうちわかって貰えるだろうし。そのためにもお休みの日は、街に遊びに行っていいからね。月に一度はお休みの日を作るから。人が増えたら週に一度お休みにする予定だけど、しばらくは月一でお願いするよ。もちろん、体調が悪い時は別で休んでくれて構わないよ」
本当は日本みたいに週二の休みを取りたいけど、流石にこの人数じゃ仕事が回らなくなるので、人が増えるまでは準ブラック企業並に働くことになりそうだ。
「伯爵様の評判は私たちが絶対にあげてみせるので安心してください!それに月に一度もお休みをもらえるなんて、どこよりも待遇がいいと思います。貴族の屋敷に仕えるメイドたちは基本的に無休なので…」
こうして、伯爵に仕える3人の女たちは、街での主人の評判をあげることを固く決意したとかしてないとか…
そして、やがて街での伯爵の評判が上がり、伯爵に仕えたいという人が大量に殺到するということは、まだ誰も知らない…
☆☆☆
尻切れとんぼですけど、一旦ここで完結とさせてもらいます。
そうじゃないと短編で終われなさそう…笑
このドラキュラ伯爵のお話、本当はもっとプロットを作ってほのぼのスローライフの小説を書く予定だったんですけど、ドラキュラ伯爵に転生ってことしか決まってないところでグルメコン用の小説に転用することに…笑
また連載することになったら、是非覗きに来てください!
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
ドラキュラ伯爵は静かに暮らしたい! 彩乃亜 @irodori_a
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