第16話
医務室を出て書庫に向かう。あと一冊、魔法基礎の本を読んでしまおうと考えたからだ。
サクッと魔法基礎の本を読み終えて、キッチンに行く…前に食糧庫を覗く。
「アニコが血液量減ってるし、唐揚げの他にレバニラでも作るか。あとはデザートにフルーツでも出そうかな?」
レバニラの材料と、美味しそうなマンゴーがあったのでそれを持ってキッチンに向かう。
夕食を作り終えて、プレートをカートに乗せる。
それを押してダイニングに行けば、すでに全員着席して待っていた。
「お待たせ。時間言ってなかったけどみんな集まってくれてありがとう」
「いい匂いがしてきたのでそろそろかと思い…」
「はは、そうか。今後もこのくらいの時間にご飯にするのでよろしく。それじゃあ、みんな自分のプレート持ってってくれ」
「よし、それじゃあ、いただきます」
「「いただきます!!」」
うん。唐揚げは手間暇かけて2度揚げしたので、衣がカリッとサクッとしていて美味しい!
鶏肉はすごくジューシーで、ガツンとニンニクが効いていて、口の中が幸せになる!白身魚は、ほんのり柚子を感じさっぱりしているが、ぎっしり身が詰まっていて飽きがこない。
茄子のおひたしは長時間冷蔵庫でつけていたおかげで、味が染み染みで、ひんやりしていて美味しい!
即席で作ったレバニラも、レバーの臭みがなく、トロトロの食感で最高だ。
漬物も味噌汁も他のおかずも、最高に白米に合う!
「すごく美味しいです!」
「昼に外食したおかげで、いかにここの料理が美味しいかわかりました!」
「そういえば、昼はみんなで何を食べたんだ?」
街中のレストランがどんなものか気になり、聞いてみることに。
「街中にある大衆食堂に入りました。そこならみんな好きなものをそれぞれ頼めるかと思って。街ではかなり有名なところだったので期待して行ったんですけど…」
「伯爵様のご飯が美味しすぎて、昔から憧れだった食堂のご飯を食べても、なんとなく物足りなくて…」
「ここに来る前の私たちなら泣いて喜ぶほど美味しく感じたはずなんですけどね…」
3人とも苦笑いで話している。
ミハイはそんなことお構いなしに、夕飯に夢中だ。
「俺の料理をそこまで褒めてもらえると嬉しいな。これからも美味しいと思ってもらえるように頑張るよ」
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