第8話

食事を終えたところで、明日の予定を話すことにする。

「明日はみんなで朝から買い出しに行こうと思う。とりあえず移動手段の馬車と家畜や畑に植える苗を買いたいかな?あとはみんなの日用品とか。1人金貨1枚支給するから、それぞれ必要なものを買って来ていいよ」

「あの、そんなに出して頂いていいのでしょうか?」

「銀貨5枚もあれば日用品は十分買い揃えられると思います」

金貨1枚支給すると言ったら、流石に多すぎると言われてしまった。

うーん、まだこの世界で買い物したことないからなんとも言えないが、記憶と記録を見る限り多すぎるということもないだろう。

「これから伯爵家に仕えるということで、プライベートで使う服もある程度のランクのものを最低4枚、靴も最低2足は揃えて欲しいし、仕事の時は魔導具の貸出もできるけど、プライベートで使う用は好きなものを選んでほしいから…やっぱり金貨1枚じゃ足りないかな?」

「いやいや、伯爵様!わかりました!ありがとうございます。大切に使います。その分精一杯お仕事でお返しさせてもらいますね」


ちなみに金貨1枚の価値は、日本円で換算すると5〜10万円。幅が広いのは、服飾系は日本よりもはるかに高いけど食品や雑貨は日本と同じくらいか少し安いため、単純換算ができないからだ。


「それから採血のことなんだけど、明日帰ってきてから受けてくれる人がいたらしようと思うんだけど、どうかな?健康診断もするし、次の日のお仕事はお休みにする予定だけど…」

この世界の人たちに採血をすると言って受け入れて貰えるのかいささか不安ではあるが、俺噛み付くわけにもいかないので仕方ない。

「はい、私は明日大丈夫です。採血がどんなものかわかりませんが、健康のチェックもしてもらえるのなら是非お願いします」

「ありがとう!とりあえず全員休むことになると色々回らないから、明日はアニコにお願いするよ。採血ってのは、細い針を血管に刺して血を採るんだけど、そんなに痛くはないからあんまり不安がらないで大丈夫だよ」

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