第5話
特に質問もなかったので、そのまま部屋割りを決めて各自の部屋に移動することにした。
城はかなり広くて、一階にはホールと応接間2部屋と管理人ルームが。
2階に上がると、大きなダイニングルームが1つ、小さなダイニングルームが1つ、キッチンが2つ、それからトイレと小さめのシャワールームがある。
3階には、客室10部屋と使用人部屋2つ、最上階には城主用の広い部屋と客室5部屋、1つの使用人部屋と図書室がある。
ちなみに、地下には食糧庫、宝物庫、書庫、俺が目覚めた部屋、地下牢がある。
一見不便そうに見える作りだが、さすが異世界!なんでも魔法で解決できちゃう!
重い荷物は収納魔法を使えば、誰でも楽に運べるし、身体強化なんて魔法を使えば自身の身体能力も上がる。転移魔法なら1階から4階まで一瞬だ。
人が行使する魔法は年々廃れているらしいが、その代わりに魔導具がどんどん進化しているらしい。
基本的にどんな最低レベルのアパートの部屋でも、各部屋に1つは水の魔導具と火の魔導具がついているし、共同トイレも魔導トイレとなっている。
収納バッグや身体強化の魔導具など、日常生活で使うようなものは特に人気で割と安価で誰でも手に入るようになっているそうだ。
もちろんこのドラキュラ伯爵の城も転移の陣が各階に存在している。
転移陣に乗って、「○階!」って言えば、その階に一瞬で行ける。転移陣に乗れる限りになるが、重量制限もない。
各部屋には、魔導トイレとお風呂がついている。
もちろんお風呂の設備も全部魔導具だ。
全員で転移の陣に乗り、4階へ行く。
「俺は1番奥の部屋を使うから、5部屋ある客室から好きに選んで使って欲しい。アンナとミハイは同じ部屋でも別々の部屋でも好きにしてくれていいよ。もし同じ部屋にするなら後でベッドを運びいれておくよ」
「私とミハイは同じ部屋で大丈夫です。ミハイが成人したら、部屋を分けさせてもらいたいです」
「了解した。それじゃあ1番手前の部屋を将来のミハイの部屋、その隣をアンナの部屋にしようか。勝手に決めてしまったけど、他の2人はそれで大丈夫か?」
「私はどこでもいいので伯爵様が決めてしまって構いません」
「私も伯爵様に任せます」
「それなら、アンナの隣室をレーカ、その向かい側をアニコの部屋にしよう。今日は図書室かキッチンにいる予定なので何かあればそこにくれば会えると思う。夕食は18:00を予定しているので、時間になったら小さい方のダイニングルームに来てくれ」
「あの、私たちは食事の用意を手伝わなくていいのですか…?」
「ぁあ、料理は趣味みたいなもんだから、このくらいの人数なら俺が作るよ。今後人が増えたら、料理人の役割も誰かにしてもらうかもしれないけど今は気にしなくていいよ」
「ありがとうございます。夕食までの間にやるべきことはありますか?」
「とりあえず、疲れてるだろうからゆっくり休んでくれて大丈夫。お風呂に入ってもいいし、この階にある図書室なら好きに使ってくれて構わないよ」
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