第4話 倉宮恋奈の独白
私は、お兄ちゃんが大好きだ。昔からずっと、ずっと誰よりも大好き。私が困ってたら、誰よりも早く助けてくれたり、誰よりも面倒をみてくれるお兄ちゃんが大好きだ。
それは、
家族的にじゃないく恋愛的、1人の異性として大好きだ。
そんな私のお兄ちゃんが
実際は2年だった。
私は3ヶ月たった時に創志さんを問い詰めた。そしたら、創志さんも予想外だったらしく、少し青ざめた顔で私に謝っていた。
その理由を聞くと、実はその病院は
創志さんの元研究仲間はとても謝っていたそうだ。
創志さんは途中で止めれないか相談したらしい。でも結果は、その研究はとても重要らしく、しかも途中で止めると最悪死んでしまうかもしれないそうで、その研究を止めることが出来なかったらしい。
私はその研究はどんな研究か聞くと、それは国家レベルの秘密らしく、教えてもらえなかった。けれど、その研究は安心していいらしく、安全で、お兄ちゃんに変化は無いらしいと、教えてもらった。それを聞きながら泣いていた私は、少し安心して涙をふいた。
そして私はその言葉を信じて2年間の間に、帰ってきたお兄ちゃんに好きになってもらうように、努力しようと誓った。
帰ってきたお兄ちゃんは、創志さんが言っていたように、記憶が少し改変されていた。その改変内容は、お兄ちゃんは病院にいた期間は3ヶ月と思っているというものだった。
だからか、私がお兄ちゃんに抱きついた時にお兄ちゃんは少し驚いた顔をしていた。でもお兄ちゃんはすぐに受け入れてくれた。
それからお兄ちゃんと暮らす日々はとても楽しくて幸せだった。私が作るご飯をお兄ちゃんは、いつも笑顔で美味しいって言ってくれる。いつもお兄ちゃんが横にいる。
そんな日常、1日1日私にとって、とても必要で大切なものだった。
そんなある日、私のわがままでお兄ちゃんと一緒に夜遅く出掛けた。私はなんだかデートしているみたいで、とてもドキドキして、必死に顔がニヤけるのを抑えていた。そんな私が幸せに浸っている時にそれは起こった。
急にお兄ちゃんが私の後ろに庇うように動いた。そして私は気になりすぐに振り返ると、そこには何故かお兄ちゃんともう1人、知らない中年男性がいた。私はすぐにお兄ちゃんの方に目線を向けた。するとそこには、左胸あたりに、刃物が刺さっていた。私は何が起きたか一瞬分からなかった。いや、分かりたくなかった。私はすぐに男の方を見る。すると男はすぐさま逃げた。私はすぐに追いかけようとした。でもお兄ちゃんが...
そう悩んでいると、男が逃げていた方向に警察官が複数人で追いかけているのが見えた。私はそれを見て少し安心し、私はすぐにお兄ちゃんに話しかけた。そして私は脈があるかどうかを調べた。そして私の安心が絶望へと変わった。
脈がなかった。
私は泣きながらお兄ちゃんに声をかけながらさする。でもお兄ちゃんは無反応だった。お兄ちゃんの体はどんどん冷たくなっていく。私はその場で泣く事以外、何も出来なかった。ただただ私は後悔しながら、お兄ちゃんの顔を眺めるしか出来なかった。
私のせいだ。私の警戒心のなさで。私のわがままのせいで。
私の私の私の私の私の私の私のせいで.........
私は自分がしてしまった後悔を見るために、お兄ちゃんに刺さっているナイフを抜き、その傷口がどんなものなのかを見ようとして、服を脱がそうとした。その時、
私はとんでもないものを見た。
傷口が塞がっていく!
なんで?
どうして?
刺されたはずじゃ....
刺された傷口と血が、時間が巻きもどるように戻っていく。そうするとあっという間に、刺された傷口と、出血して出た血が無くなっていた。
私は驚きながら、すぐに脈を確認した。すると何故か、脈があった。
私は、なにがなんだか分からなくなり、そのまま、ぼーっとしていた。
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