第二章 絶海の孤島
*第8話 インスタン島
川が在ると言う事は、それなりに大きい島なのだろう。
本当に人は居ないのか?
「ガンモちゃ~ん、それ何所から持ってくるの~?」
何気なしにハニーが聞いた。
そう言えば?とイリュパーも今更ながら疑問に思った。
ガンモちゃんが運んでくる食料はこんがりと良い感じに焼けていたり、
丁寧に皮が剥いてあったりと、
どう考えても人の手が加わっているとしか思えない。
「
「それお供え物じゃないのぉ~?」
「え?人が居るんですか?無人島って言ってたじゃないですか!」
言った様な・・・言って無い様な・・・
聞いた様な・・・聞いて無い様な・・・
なにせ極限状態だったから、細かい事には気が回らなかった。
人が居るなら船を売って貰えるかも知れない!
この世界にはまだ
遺跡から発掘される古銭や宝石類は貨幣として通用する。
但し、交換レートや価値基準は各地域で異なる。
通貨と呼べるレベルでは無い。
古銭は重たいのでイリュパーは宝石を持って来ている。
一番に使い勝手が良いルビーだ。
小さな粒でも人気が高い!
「とにかく行ってみましょうよ!」
「うん、そうだね~案内よろしくね~ガンモちゃん。」
「
***
いきなり挫折した・・・
道なんかねぇ~よっ!
密林だよ!密林!
方向も分かんないよぉ~
「も、もう進めません~」
傾斜もキツイし、枝が密集しているから
ちょっと進むだけでヘトヘトになる。
「やっぱり無理かぁ~ハリマオちゃぁ~ん!お願いね~」
「
十二支精霊の
密林の帝王ハリマオちゃぁ~ん!
「うわぁ~~~!何ですか~?」
「トラだよ~知らない?でっかい猫~」
「こ!これが猫?これが?」
「
トラは元々が大型の猫だけれど、ハリマオちゃんは桁違いに大きい。
牛よりも一回りデカい!
ハリマオちゃんの背中にしがみ付いて再出発だ!
鋭い爪で急斜面も平気!
邪魔な木や枝はボキボキとへし折る!
いやぁ~進む進む!
挿絵:https://kakuyomu.jp/users/ogin0011/news/16818093078102223172
あっと言う間に頂上まで来た。
「
「おぉ~湖があるね~」
その湖から滝が落ちているらしい。
滝つぼの裏側に洞窟があって、その奥に祭壇があると言う。
よく見つけたなぁ~そんなとこ。
***
人が居る!
ちょうどお供え物を運んでいる所だ!
こんがり肉と山盛りフルーツだぁ!
美味そう~~~!
ぐうぅぅぅ~~~
お腹が鳴った・・・
「
見つかった!
言葉が違うぞ!
何を言ってるのか?さっぱり分からない。
「
「出て来いだってさ~」
「でしょうねぇ。」
なんとな~く、そ~だろ~な~と思った~
「どうも~怪しい者ではありませ~ん。」
出来るだけ驚かさないようにと、先ずはイリュパーが前に出る。
「
「
「あのぉ~船が欲しいんですけど~大きいやつ持ってませんか~?」
「
「あっ!ちゃんと支払いしますから!ルビーで払います!」
「
そりゃ~そうなるよぉ~
言葉が通じないんだから~
なんとかしなさいよ!ハニー!
「
最初からそうすれば良いのに~
「
「
「
なんか・・・収拾が・・・
つかなくなって来た・・・
***
精霊パワーで力づくに制圧して集落まで案内をさせた。
「
「
あるかな~?船・・・
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