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    ◯まとめ
    誰も負けないオチは個人的には嫌いっちゃあ嫌いなんですけど、作品としては非常に良いものだったと思います。ちょいちょい乗り切れないところもあるにはあったんですが、最後はまあいい感じに落ち着いたねって気分です。
    僕は効果的に働いた伏線を非常に高く評価するので、この作品のことを神とさせていただきます。冒頭のセリフで既に答えが提示されているというのは、トリックにかかったみたいな気分になりました。あれ初見だったら絶対に「男のセリフが二つ続いたのかな? 読みづらいなあ」とか思いますもんね。舐めるなよ数時間前の俺。この作品を舐めるなって感じです。
    文章読みやすいですしね。特に読みづらい要素、無し。
    男二人がなんで永弥を好きになったのかがいまいちわからなかったかな。ドレス作りの件があるので、文化祭以前から好きだったということですよね。でも係を分けた時が初対面っぽくて? その期間に好きになったということなのか。二人が好きになったきっかけの場面みたいなのを後から、卒業旅行中に回想に入るとかで描いてくれたら、納得感が増したと思います。
    永弥が二人を好きになる経緯は十分納得できているので、デート回はどれも良く出来ていたのだと思います。同じ飴屋で違う展開になるの、男二人の雰囲気の違いみたいなのを表現できてて好き好きの好き
    後に活きなかった展開がいくつかあるの勿体ないなと思いました。ギャル先輩に関わって二、三話作れた気がするし、アミちゃの男嫌い設定も特に回収されなかったし。これらの設定を使って面白いお話を作れそうな気がしました。ほら、そういえば永弥が男に声掛けられて佐藤が助けてくれるシーンあったじゃないですか。あれ実はギャル先輩が黒幕で、それを知った佐藤が怒りに行ってくれるとかにしたら、因縁と繋がるので、説得力のある展開になったと思います。そんな感じ。
    アミちゃは、ほら男二人が的確に永弥の生きたかった店を撃ち抜いてきてたじゃないですか。あれ、アミちゃに情報収集をお願いしてた、とかどうですか。それを悟られないために男嫌いを自称してたとか。いやこれはちょっと時系列がおかしいか。でもまあそんな感じ。
    あ、そういえば終盤マキちゃんパイセンの存在が忘れられてたので、結婚式で一言ください。よろしくお願いします。マキちゃんパイセンに「感慨深いわ~」とか言われるお化粧シーンお願いします。結婚式ドレスのデザインがまた男二人によるもので、間を取り持つのに苦労したわ~みたいな一言があると読者も感慨深い気分になって良いと思います。
    冒頭を見直したんですが、「一年前」を回想する形で始まってるじゃないですか。これ、結局この「一年後」に合流しないので、別の時間でもいいと思います。それこそ……沖縄旅行のバルコニーで砂浜を見下ろしているところから回想が始まるとか。それだと綺麗に最後のシーンと繋がりますよね。それだと「六年前」くらいになるのかな。
    そういやここまで結婚相手が二人であることに触れてなかったので触れるか。個人的には好きなオチではなかったので、多少厳しい書き方になると思います。
    こんな返事を貰ったらそれこそ一週間待って欲しいってなりそうだなー、とは思いましたね(笑)。二人が一瞬でも相談する気配があった方がいいかな。だって流石に男目線で二人の男と付き合いたいですって言われたら滅茶苦茶微妙な気分になるもん。読者は永弥が良い子だって知ってるのでギリギリギリギリ許せ……っ……ますが、傍から聞いたらただのクズカス発言です。なに都合のいいこと言ってんの? って感じ。そこで一人選ばなきゃいけないのが恋愛の面白いところだと思うし。まあそういう重いとこには触れないという雰囲気の作品ではありましたかね。
    「都合のいいことを言っていることは分かってます。それでも、それでも! 私は佐藤先輩と高橋先輩のことが好きなんです!」みたいな多少必死な様子を見せてくれたなら納得できたのかも。現在の形だと、そういうことを言う前に男二人がフォローしてくれたみたいな感じじゃないですか。クズいこと言ってる人間に甘すぎる気がします。これやっぱ永弥がきちんと自分で告白したほうがいい展開だったと思うな。この主人公、自分から頑張るってことを多分あんまりしていなかったと思うんです。それがここで頑張ってそれを言いきったなら、きっと読者も「おおっ」て気持ちになると思います。本当に二人のことが好きなら、それを伝える努力は普通の告白以上のものであってほしい、そんな気分でした。あまり褒められる返事をするわけではないのだから、相応の負担を受ける、というのが物語的なバランスだと思います。正直現状ではご都合が過ぎますね、作品が永弥に甘すぎ。男二人に「いやちょっとそれは……」みたいなことを言われても「それでも」と引き下がらずに強く主張するとか、それくらいで良かったと思います。
    改めてタイあらに戻るのですが、タイトルキャッチコピーに「イケメン二人に言い寄られて、それぞれと仮初めの交際関係になる」ということが入っていた方が良いと思います。いや僕が書くか。自分が書きます。
    こんなもんかな。以上です。男ども最初いけ好かなかったんですけど、いつの間にかこいつらになら永弥を任せてもいいかという気持ちになっていました。つまりちゃんと魅力が描写されたってことですね。小説力◎
    ぜひ執筆活動頑張ってください。応援しています。

    作者からの返信

    ここまで丁寧に書いて頂けると思っていなかったので、ちょっとメモして大切に取っておこうとおもいます!!!
    本当にありがとうございます(T^T)

    他のコメントにも書いたのですが、この物語はコンテスト用で描き始めた物語で、文字数的にどこを削るか悩んだ結果、語りたい所が書けなかった部分はかなりあります。
    佐藤と高橋がいつ永弥に惚れたのか、設定はあるので、追記するのもありかなと思いました。

    永弥自身が努力とかするタイプじゃないのは合ってます。たしかに告白のシーンはもう少し熱を入れるべきだったのかなと、今になっては思います!

    実は、アミちゃん、マキパイセン、ギャル子の設定もちゃんとあるので、不完全燃焼な部分は書くのもありですね!


    最終的に自分が思っているより高い評価頂けて嬉しいです!
    自分が言うのもなんでさが、うつみ乱世さんも執筆頑張ってください!