耳鳴りに気がつくまで

 今回は私がこれが耳鳴りだと気がつくまでの経緯と、それまでのやばい行動をその時の精神状態とともに詳細に書いていきたいと思います( ̄▽ ̄)

 

 1月の中旬ぐらいだった。

 さあ寝ようという時、どこからか『ブーン』というような、音が聞こえてきた。

 私が寝ている部屋の隣と玄関には水槽がある、初めそのモーターが鳴っているのかと思った。


(水槽のモーターが壊れたのかもしれない)


 水槽のモーターは、空気を入れるホースが水槽と触れていると大きな音を立てることもある、それが床を通じて響いてるのかもしれないと、とりあえず、ホースの位置やモーターの位置を変えてみる。

 しかし音は一向にやまない。

 とりあえずうるさいと思ったので水槽の電源を切ってみた、しかし音はやはりやまない。

 玄関のほうの水槽も電源を切る。

 それでも音はやまなかった。

 私の隣で寝ている子供に、「なんか音がうるさいよね」と聞くと、「モーター音でしょ」と答えたので、その時は、子供も聞こえているが気にしていないのだと思った。


 ・これが耳鳴りだと気がつくまで時間がかかった、第一の間違えである


 次の日旦那に、モータ音がするが、水槽ではないという話をした。

 すると、半年前に冷蔵庫のモーターが壊れ、冷蔵庫が唸って直してもらったことがあるから、また夜中にそうなっていたのかなという。

 いや、昨夜冷蔵庫から音はしなかったが、床を通すことで違って聞こえてきたのかもしれない。

 あと、「冬は地面が固くなるから音を響きやすくするのでは(旦那曰く)」というので、私もそうなのだろうかと首をひねった。


 ・寒い時期だという、よくわからない理由で納得した、第二の間違えである


 とりあえず、みんなは気になる音ではないというので、私も我慢して寝ることにした。

 しかしやはり寝ようとすとと音が気になる。

 一度家のブレーカーを落として何の音かはっきりさせたいと思い、夜中にブレーカーを落とす。

 しかしやはり音はなっていた。


「家の中の音じゃないなら、外からの音、室外機の音とかが響いてるんじゃないか」


 そうなってくると近所の室外機ということになってしまう。これは面倒だなとその時思った。


(近所の室外機じゃ、下手に口出しできない、とりあえず我慢するしかないか)


 ・外からの音だと思い込んだのが第三の間違えである。


 しかし色々間違いがあったとしても、こんな状態なのになぜ私が耳鳴りだと気づかないんだろうと皆さんは思うことだろう。

 だがこの耳鳴り、寝る時には聞こえるのに、1歩外に出ると全く音がしないのだ。

 それに私がいままで経験した耳鳴りは、「キーン」という高い音の耳鳴りだけで、それも長くて数秒で終わるものだったのに、この耳鳴りは、低くずっとなっているし、それに水槽のモーターや冷蔵庫のモーター音にとてもよくにていたのだ。

 

 あと、「キーン」と高い耳鳴りは、耳をふさぐと確かにその音が聞こえるのに、この低い耳鳴りは、貝殻を耳に押し当てたような、風の音のようで、耳鳴りなのか、そういうものなのか分からない程度だったのだ。

 それに子供や旦那もモーター音らしき音は聞こえるというので、まさかこれが耳鳴りだとは思わなかったのだ。


 そして私は子供たちにあまり音に関して尋ねると、音を気にしてしまって私のように寝れなくなると思い、私は旦那と音探しをすることにした。

 しかし朝、夕と音を探すが、旦那は気になるほど音はしないという、それを私は旦那は耳が悪いから、この音が微かにしか聞こえないのだろうと勝手に思い込んだ。

 モスキート音も、私が聞こえる音聞こえないから、きっとそれと同じだと思ったのだ。


 さらにうちは残念なことに静かな住宅街ではなく、高速道路の目の前、そして高速道路下はタクシー会社の車庫になっているため、24時間何らかの音が鳴っているのだ。

 なので音探しは難航を極める。


 ・そしてこの音探しがさらなる悪化をもたらす


 まず、ブレーカーを落としたが音が消えないことで、私は家の周りの音を調べることにした。

 家の周りでその時一番音を出していたのは、裏の家の室外機であった。

 だが近所の室外機をとめてみて音がするか試すのは、たぶん私だけでなく、世の中の人みんななかなか言いずらいことだろう、なので、私は室外機以外の音の可能性をつぶして、それでも原因がわからなかった時は、覚悟を決めようと思った。


 まず先ほど少し触れたが、うちの前は道路と、高速道路があった。

 引っ越して来た当初1ヶ月ぐらいはこの家を買ったことを後悔するほど、車の騒音にいら立っていたが、半年たつぐらいには、気にならなくなり、1年経つ夏には窓を開けても寝れるほど慣れてしまっていた。

 だから今更高速道路の騒音とはあまり考えられなかった。

 ただここ数年そうとは別に大きな車が通るたび、家の揺れる振動が大きくなった気がしていたのでその振動がずっと伝わってきてるんじゃないかという疑いを持った。


 次に高速道路下に止まっているタクシーである。

 アイドリングがブーン、ブーンと低音高音で鳴る。

 だがこのアイドリング、タクシー会社がここに移動してきてすぐに、ずっと何時間も待機してるタクシーがやっていて、他の住民から注意され、今はそこまでひどくない。でも寒い時期はどうしても、少しふかしているタクシーはいる。

 私が音を気にして窓の外を見ると、ちょうど停車してるがアイドリングをしているタクシーがいたので、しばらくそれを見守る。

 しかし朝になってタクシーが一台もない状態でもやはり音がするのでどうやらタクシーではないことが分かった。


 また家の近くには残土を管理する会社があった。

 その機械の作動音も、私に聞こえる音と似てるような気がした。

 しかしそこも朝だけで、夜は活動していないので違うだろうと結論をだした。


 次にマンションの外壁工事をしてるところが近くにあり、工事の始まった日付を見るとちょうど私の耳鳴りが始まった時期と同じ位だったので、そこも凄く怪しいと思った。

 しかし外壁工事で24時間動いてるモーターはどう考えてもないような気がする。

 しい言えばそのアパートの使っている貯水槽が怪しいと言えば怪しい。

 そんな時、ネットで低周波被害という項目を発見する。


 普通騒音(耳に聞こえる騒音)は殆どの人が同じように感じることが出来ますが、低周波騒音は感じることが出来る人と、全く感じない人がいます。これはヒトによって感じる音の範囲が異なるためで、低周波音を感じることが出来る人はこの範囲が広い(音に敏感)ということが出来ます。国による調査では音に敏感な方は2割以上しきい値が低いと報告されています。

 低周波騒音の健康被害に悩まれる方の多くは家族や近隣の住民に相談しますが、相談をしたとしても相談の相手が低周波音を感じることのできない人であれば「私は全く感じない」「あなたの考え過ぎだ」などと個人の問題にされがちです。

 ・肩こりや耳鳴りがひどく、手に力が入らない。

 ・家にいるときのみ夜寝られないため、寝坊を繰り返す。

 ・特定の場所で寝ていると寝起きが非常に悪く、起き上がることが出来なくなってしまう

 ・付近の住民が機械を設置してから腹痛が続く

 ・ストレスがたまりうつ病を発症した

 ・騒音が気になるため防音対策をしたが改善しない

 ・耳が腫れて頭が痛い

 ・吐き気が止まらず目がちかちかする

 ・圧迫感を感じ押しつぶされるような感覚を覚える。

 ・怒りっぽく短気になった

 ・いつも心が休まらない

 ・家を離れると症状が改善する


 そんなことが書かれていた。

 そしてそれはほぼほぼ、その時の自分にピッタリ当てはまっていた。


 ・ここで低周波被害かもしれないという考えになり、耳鳴りからさらに遠ざかる(だが、これはいまだに完全には否定しきれてない)

 

 そのころには精神的にもピークに近く、アプリで騒音計測を入れて見たり、低周波被害の話を読んだりして、ますます、これは低周波を感じる人になってしまったと私は思うようになっていた。


 また、低周波被害には、高速道路、室外機、貯水槽、エコキュートなど、まさにうちの条件ともぴったし合ってしまっていた。

 ちなみにエコキュートは二軒先の家にある。しかしエコキュートや室外機、貯水槽に関しては、それが原因だとしても、なかなか言い出せることではない。

 証明もできないし、もしそれが原因だとしても、止めてもらうことができない者ばかりでもう個人的に、これは私が絶えなくてはダメだということになってしまう。


 それでも、もしかしたらうちだけでなく、周りの家でも同じようなことが起きていたら、近所全体の問題になればどうにかなるかもしれない。

 幸い隣の家の人とは、子供が同じ学年で仲が良かったので、すぐに音がするかLINEで聞いてみることにした。

 外壁工事をしているアパートの貯水槽も、うちより隣の家の方が近いし、高速道路も目の前だ。

 

 しかし良かったというべきか、残念というべきか、その時の私の心情は微妙なところであったが、隣の家ではそんな音はしないということだった。

 唯一するとすれば窓を開けた時や車が風を切るときの音が一瞬だけ大きな音を立てる事はあると言っていたがそれ以外の音はやはりしていないようだった。

 やはり私の家だけの問題なのだろうか、そうするとうらの家の室外機がやはり1番怪しく思えてきた。


 この頃私は寝不足もあり精神的にピークに足していたのだろう。


 何度か夜中ブレーカーを落とし旦那に付き合ってもらい音探しをするが、外に出ると音が辿れないので、壁などに耳をつけたりして音を探したりしていた。

 裏の家の室外機に近い風呂場で窓が振動してないか、何度も触って確かめたりした。


 そのころには、私は寝る時だけでなく、家にいるとずっとその音がしているようになっていた。


 また音は、2階に上がるとさらに大きくなり、そのうち頭を圧迫するようになってきた。


 またタイミングが悪いことに、裏の家の室外機は1日中作動しており、私が見に行くと、カタカタと音を鳴らしていたので、私の心は絶対このせいだと思うようになっていた。

 暖かくなってエアコンが切れれば改善するだろう。そう思いつつ精神的限界は近かった。


 そのころには、たぶん少し鬱になっていたのだろう。

 朝昼夜と、裏の家の室外機の音を携帯で録音をしたりした。なにかの証拠になるかもと思っていたのだ。

 録音してる姿は、普通の人からは、壁によって見えないが隣のアパートの二階からは丸見えである、それに裏の家のベランダからも見える。

 いま思えば見られていたら完全に不審者である。

 夜中に裏の家の室外機を録画しているのだ。


 とりあえず、裏の家に試しに室外機をとめてもらえないか頼みに行くべきかだいぶ悩み、そんな日々を数日過ごしていた時、買い物から帰り、玄関の扉を閉めた途端、ゴーゴーと音が降って来た。

 私は耐えられず、旦那だけじゃなくて子供たちにも手伝ってもらい、ちゃんとこの音を聞いてくれるように頼んだ。

 これだけ大きければ、きっとみんなにもちゃんと聞こえると思ったのだ。

 しかし私にはすごく大きな音なのに、子供たちはやはりかすかな、音しか聞こえないと言う。

 そのかすかな音さえじっと耳をすましていると、聞こえなくなると言う。

 そこでようやく私が聞いてる音と、家族が効いていると音が全く違うものだということに気がついた。


 以上が私が耳鳴りに気がつくまでのいきさつです(-_-)

 本当に気がつくまでが私は長すぎた、我慢しすぎた。

 やはり少しおかしいなと思ったら、すぐにもっと周りにツッコんで確認すべきだったと思う、でも旦那とはだいぶ音探しをしたのだが、旦那も途中で低周波かもしれないとなって半ばあきらめたことが、今回の一番の過ちかも知れない。


 耳鳴りは「キーン」という高い音だけでなく、「ブーン」という低音もあることや。

 家の外では聞こえない(外では他の音に紛れて気になってないだけ)耳鳴りがあると知っておけば発見はもっと早かったかもしれない。

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