第38話 おこりおこられ…





「りゅうちゃんのばか……」


お風呂を出てから僕と目が合うたびにまゆは頬を膨らませて言う。お風呂ではまゆがかわいすぎてテンション上がって調子に乗ってしまって申し訳ないとは思うけど…まゆもなんだかんだであの状況楽しんでたじゃん。もっと…とか言ってたの覚えてるからね。


「りゅうちゃんのばか…」


そう言いながらソファーに座る僕の膝の上に座ってくるまゆがかわいすぎる。


「そんなこと言っていいの?」

「あ…りゅう……ちゃん……ごめん。許してぇ……」


まゆを抱きしめながらまゆの胸のあたりをくすぐるとまゆは甘い声を漏らしながら力が抜けたように僕にもたれてくる。


「ごめん…なさい……」

「聞こえなーい」

「うぅ…りゅうちゃんの…えっち……変態……」


そう言ってまゆは僕から離れてしまう。かわいい。


「もう怒ったから。りゅうちゃんの変態。もう知らないから。ちゃんと謝るまで許さないから」


まゆは頬を膨らませながらそう言って寝室に閉じこもってしまう。たぶん、本気で怒ってるわけじゃないけどどうしよう。


『シュークリーム2個』


どうやって謝ろうか考えているとまゆから連絡が来た。シュークリーム2個で許してくれるということだろう。かわいいなぁ。まゆからの連絡に既読をつけると同時にやっぱり3個で!と新しい連絡がきた。3個って…もう夜遅いのに…太りますよ……まあ、まゆは痩せてるから少しくらい太っても気にならないと思うけど…


まゆにわかった。と連絡を返してパジャマからジャージに着替えて近所のコンビニに向かって夜遅くにコンビニでシュークリームを3個買った。


売っててよかった。と思ったがレジで店員さんにシュークリーム3個も食べるの?みたいな表情でチラチラ見られて少し恥ずかしかった。


コンビニからアパートまでゆっくり歩いているとまゆから寂しい。まだ?と連絡が来たので全力で走ってアパートまで帰る。


「まゆ、シュークリーム買ってきたよ」

「やった!ありがとう!りゅうちゃん大好き!」


さっきまで怒るよ。とか言ってたのに大好きなスイーツ渡した瞬間これだよ…本当にかわいいなぁ。


「はい。りゅうちゃんに1個あげる」


まゆは笑顔でそう言って僕が渡したシュークリームを1つ僕にくれた。


「まゆは2個も食べるの?」

「だめ?」

「だめじゃないよ。好きなだけ食べて」

「太るから2個でいい。太ったらりゅうちゃんにかわいい。って言ってもらえなくなっちゃう…」


まゆが太ったとしても僕はまゆを好きでい続けるし、まゆのことかわいい。かわいい。って甘やかしてそう。さっきまでのちょっと不機嫌はどこにいったのやら…と思うくらいシュークリームで機嫌を直したまゆを見ながら僕は思う。





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