第8話 起きて!





「「………………」」


時刻は既にお昼を過ぎている。まゆと一緒に暮らし始めて2日目、初日にお互い抱きしめながら眠った(寝れてない)せいでお互いに起きようとしない。まゆが起きているのはなんとなくわかる。きっとまゆも僕が寝ていないことに気づいているはず…それでも、お互いに起きようとしないということはまゆも僕と一緒でずっとこうしていたい。という気持ちがあるのではないだろうか…


少なくとも僕はずっとこうしていたい。でも、ずっとこうしているわけにはいかない。


「まゆ、そろそろ起きよ…もうお昼だよ…」

「…………」


寝たフリをしている…かわいいなぁ。まゆに起きて。と言いながらまゆの肩を軽く叩いたりするが全く起きてくれない…


仕方ないから僕の方から離れようとするが、まゆはぎゅっと僕を抱きしめて離してくれない。


「絶対起きてるじゃん!起きてよ!ほら、起きて!」

「ね、寝てるもん!起きてないもん!…………」


僕が離れようとすると慌ててまだ寝てるアピールをしだした。かわいい。やっぱり起きてるじゃん!


「お昼まで寝てる悪い子は今日から1人で寝てもらおうかなぁ……」

「……………」


反応はないけど僕を抱きしめる力が増した感じがする。かわいい。


「起きないと今日から1人で寝てもらうよ。いいの?」

「りゅうちゃんがいいならまゆはいいよ。………」


そう言ってまた寝たフリをする…くそぅ…僕もまゆと一緒に寝たいってわかって言ってる。ずるぃ……


「起きたらまゆの大好きなスイーツあげる…」

「起きた!おやすみ!」


一瞬だけ起きて再び寝たフリをするまゆ…かわいすぎる。


そんな感じでまゆを起こそうと頑張ったが起きてくれないのでもういいや。ってなって諦めてまゆを抱きしめていようとしたが、急な腹痛に襲われた…と、トイレ行きたい……


まゆには悪いけどちょっと無理矢理起きあがろうとするがまゆは離してくれない。なんとか立ち上がったけどまゆは僕から腕を離してくれなくて僕が歩くと引きずられてついてくる。かわいすぎかよ。


もう諦めてお腹痛いのは我慢してまゆと布団に戻って寝ることにした。


夕方くらいに僕とまゆのお腹がぐーぐー鳴り始めてお腹空いた。とまゆがいいだしてようやく起きることができた。


起きてすぐに僕はトイレに直行しました。






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る