第7話 幸せな時間
「ん……」
しまった…寝ちゃってた……まゆと一緒に寝る約束していたのに……今、何時だ?
時間を調べるためにスマホを探そうと体を動かそうとすると体が上手く動かない。どうしてだろうと思って暗くなった部屋で状況を把握しようと目を細める。
「……………」
状況を理解した瞬間、幸せすぎて死んでしまいそうになる。ま、まゆに…大好きな彼女に抱きしめられている。しかも、めちゃくちゃ気持ちよさそうに眠るまゆの寝顔がかわいすぎる……
まゆには申し訳ないがそっと手を動かしてまゆの寝顔の写真を1枚だけ……まゆには絶対内緒……
「ん………」
「あ、ごめん…起こしちゃった?」
「ん…りゅうちゃんのばか……約束してたのに……」
ちょっとだけ体を動かしたら僕を抱きしめていたまゆを起こしてしまったみたいでまゆは少しだけ不機嫌そうに頬を膨らませる。
「ごめん……」
「許さないから…まゆ、怒ってるからね。ぷんぷんだよ」
そう言って頬をぷくぷく膨らませるまゆがかわいすぎる。癒しだ……
「ごめんなさい」
「許さないもん…りゅうちゃんがまゆをぎゅってしてくれるまで絶対許さないもん……」
そう言って僕を抱きしめるのをやめてまゆはプイッと僕に背中を向ける。僕がまゆを抱きしめたら許してくれるんかい…そんなご褒美いいんですか?と思いはしたが……
いざ横になっているまゆをぎゅっと抱きしめようとすると恥ずかしくなってしまう。すごくドキドキしてまゆを抱きしめられない。
「はやく…」
「う、うん……」
うん。と言ってもできない……うぅ……ドキドキする。やばい……
「まゆのこと…嫌いなの?」
「そ、そんなわけないよ。大好きだよ」
「じゃあ…はやく!」
「う、うん……」
勢いに任せてまゆをぎゅっと抱きしめる。まゆの細くて柔らかい体をぎゅっと抱きしめるとまゆはえへへ。と言いながら僕の腕の中で体を動かして僕と向かい合って僕をぎゅっと抱きしめ返してくれる。
「えへへ。これで許してあげる」
めちゃくちゃ幸せそうなまゆの笑顔を見て僕もすごく幸せな気分になる。
「まゆ、好き…大好き…」
「えへへ、まゆもりゅうちゃんのこと大好き…」
お互いに好き。という気持ちを確認して僕とまゆはお互いの唇を重ねる。そのまま数秒お互い動かなかったが、僕とまゆの唇が離れた後、まゆは真っ赤に染まった顔を隠すように僕の胸らへんに顔を押し付けてもう寝る。と言ってその後は口を聞いてくれなかった。でも、抱きしめている腕は絶対僕から離そうとしなかったし、僕が抱きしめるのをやめることも許してくれなかった。僕もすごくドキドキしていて、その後は寝れなかった。きっと、まゆもずっと起きていたと思う。
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