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次の日の朝、ボランティアに行くため、とても面倒な気持ちを抑えながら身支度をしていた。


『お兄ちゃん、どっかいくの?』


学校も部活も休みで、ダラダラとオフを過ごしていたミナが俺の様子に気付き話しかけてきた。


『ああ、今日清掃のボランティア活動なんだよ』


『あーボランティアね……えっ?』


ミナは驚いた顔をした。

なぜだかこの光景は既視感がある。


『俺も昨日その反応をした気がするな』


『なにそれ?てゆかどーしたの突然』


『クラス委員に仕事が回ってきてな、成り行きで参加することになった』


こんなもの本当に成り行きの参加でしかないし、できるならばっくれてゴロゴロしていたいものだ。


『あーそゆこと、てかめんどくさそ…とりあえず気をつけてね』


たかがゴミ拾いでなにを気をつければいいのかと心の中で思った。


『まあ危ないものは拾わないようにするさ』


そう言うと、ミナはなにかを突然思い出したかのように口を開いた。


『あ、そうそう今日綾ちゃんくるから』


『え?今日?』


一昨日言っていた話を思い出す。

そう言えばいつ来るのかは聞いていなかった。


『そう今日だよ、お泊まり会』


後半のワードに初めて知った事実が入っている。

なんだお泊まりって。


『…泊まるの?』


『あれ言わなかったっけ、お泊まりだよ』


最悪だ。

ちょっと来るならまだしも、泊まられると俺の自由が減る。というか陸上部は日曜部活がないから明日ずっといるのではないか。


『……面倒くさいな』


『酷くない?嫌なら部屋に篭ってなよ』


軽蔑したような目でこちらをみてくる。


『ああ、そうさせてもらうよ』


『変な音とか立てないでね』


『立てねーよ!』


そう言うとミナは自分の部屋に戻っていった。

さて、俺はとっとと出かけなければ。

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