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『はーい授業終わりです。予習しとくように。』


4限目の授業が終わり昼休みに入った。

この後はクラス委員の集まりに行かなくてはならない。さあ行くかと思ってたとき、俺の席に佐伯が近づいてきた。


『蓮くん、クラス委員の集まり行こうよ』


『お、おう』


思わず挙動不審になってしまった。


『ん?どうしたの?』


『いや、別に、行くか』


そう言って俺は立ち上がり、佐伯と共にクラスを出て2階にある多目的室に向かって歩き出す。


やはり少し気まずい雰囲気の中、お互いに喋ろうとせずにすたすたと歩いていた。

2階へ降りる階段に差し掛かろうとした時、佐伯が口を突然開いた。


『あのさ、昨日言ったことなんだけど』


あーいきなりきたかと少し身構える。

平常心を保とうと意識した。


『あ、えーと、昨日のあれ、間違えだよな?』


そういうと佐伯は少しビクッとし、一瞬間が空いて再び喋り出した。


『えっ、あ、そうそう!別に恋愛的な意味じゃ無いよって!なんか私も言い方間違えちゃったかなと思って』


それを聞いてほっとして、身体の力が一瞬で抜けた。

同時に、自分が少し勘違いしてたのが少し恥ずかしくなった。


『だよな、大丈夫そういう意味じゃ無いと思ってたから』


そう俺が言うと下を向いて佐伯はぼそっとなにか呟いた。


『…そう…み』


小さい声でなにか言ったのだが上手く聞き取れない。


『ん?なんか言ったか?』


聞き返すと顔を上げ直した。


『あっ、いや別に!そうそう今日の集まり何か聞いてる?』


『いや、聞いてないな』


そう返して、止めていた足を再び動かし始める。


『月曜日にすぐ委員会あるのに不思議だよね、緊急の集まりなのかな?』


歩きながら佐伯がそう言った。

俺の中では思い当たる節はない。湊からクラス委員の役割みたいなのは結構聞いていたが、今日みたいな緊急の集まりは今まで聞いたことがなかった。


『どーだろな、まあ大したことはないだろ』


『だといいね』


まあすぐに終わるだろうと思っている。

そんな話をしていたら気がつけば多目的室の前にきていた。

扉を開けると、各クラスのクラス委員が学年ごとに着席し、黒板の前に女子の三年生が立っていた。


『どーも』


目が合ったので挨拶をした。

見たことがない顔だ。


『お、やっときた、君たちが最後だよ』


その三年生がこちらを見て、にっこり笑いながらそう言った。

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