第9話:子供の心理とは ③

 そうなったときに臨機応変な対応ができるように学年毎に自分たちの役割を自覚・実行させ、そこから次の学年に進級する3ヶ月前から新しい学年の役割を説明しながら指導するなど学年が上がった事による責任感を自覚しやすい環境整備を進めることも必要になってくると思う。


 特に小学校なら6年生、中学校・高校なら3年生、大学生なら4年生といった最高学年になったときに責任の所在がピークになるが、それぞれ責任の重さは異なっている事を考えても共通点として、“大人に向かっている“ということがあるが、精神発達の各段階においてその年齢で求められる責任の在り方を考える機会を作ることも1つの”自覚の芽生え“をもたらすきっかけになる。


 今は上に立ちたいという子供とそうではない子供がかなり顕著になっており、そこから“責任”や“自覚”に対する認識差が表れているように感じる部分も多い。


 例えば、現在はICT教育などが導入され、学習環境のデジタル化が進み、児童・生徒に対してタブレットなどの学習機器が配布されるなど先進的な教育環境の確立が進んでいることで学習に対する姿勢がこれまでと異なり、自分のペースで学習出来る事やこれまで紙媒体が主流であった教科書を持ち帰る必要が無くなるなど子供たちの身体的負担が軽減されていく一方でデジタル格差が進むのではないか?と懸念している。


 その理由として、地域における家庭環境の多様化・家庭における経済状況の格差が子供たちの学習に影響を及ぼす可能性・学習塾への通学など校内という小さなコミュニティから市区町村全体という大きなコミュニティまで経験することが出来る機会を得られる子供とそうではない子供に分かれるなど一定の教育水準を保つにはこれらの条件を全員がクリア出来る環境を整備しなくてはいけないのだが、これらの整備が十分に進まないことや子供たちが受けている教育内容に個人差が出るなど教育と人材育成における社会進出の個人差をどのように補填するのか、本人たちの希望に添った学習環境をどのように整えて、本人たちの希望する進路を叶えるか、将来性を潰さないためにどのように人材投資をしていく事が必要になるのかなど中長期的な育成計画を立てて、子供たちの“個性”や“関心”・“意欲”を失わないように個人と向き合える機会を積極的に活用して、子供たちが自分の将来に対する目標などを明確にしていくことも必要なのだ。


 今の子供たちはデジタル化が進んでいることや学習カリキュラムに関しても実用的な内容が多く、親世代に比べてキャリア形成しやすい。


 ただ、親世代から見るとかなり心配になる部分も少なくない。


 その理由として、子供たちの選択出来る職業数が年々多くなっているが、その職業の中にはその職種で上位にならないと生活が成り立たない、仕事として認められない職業も多く、早い子供たちになると2歳程度からSNSなどで発信する子供や地方のアイドルグループに所属して、芸能関係者の目に留まるように情報や活動を発信していく子供も少なくない。


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子供たちの成長が人材育成にもたらす影響 NOTTI @masa_notti

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