第7話
「うむ、魔導具とは魔法を込めた道具のことでな儂は魔法を使えんので魔導具で姿を偽っとるんじゃ」
「へー、ってことはその指輪を外したら耳が長くなるんですか」
「いいや、儂は女じゃしエルフじゃから指輪を外した後の姿は受付嬢と対してかわらんぞ?」
「…は?えっ…それは若すぎ、流石に嘘でしょ?」
「本当じゃよ?指輪を外せば…ほら!若々しい姿じゃろ?」
「うおお!本当だ!若い姿なのに素で"のじゃ"って言ってる!」
「すまんがそこ二人で盛り上がらないでくれ…」
「ああ、そうだった、なんでわざわざ俺たちを呼んだんだ?」
「そうだ!お前をSランク冒険者として…」
「嫌です、Sランクにはよっぽどの大活躍をしない限りなりません」
だって何故かいきなりSランクになった男を英雄とは呼ばんだろ?
「むぅ…なら王国が常設依頼として出している邪竜の討伐をするか?」
「…しません」
まぁ、まだ勝てるかどうか分からんし…
でも竜殺しかぁ…もしなれたら英雄と呼ばれるに相応しいよなぁ…
「ぐぅ…だがもし竜殺しを達成すればそれこそ教会に負けないような莫大な権力が…」
「教会に負けない権力!?やります!やらせて下さい!」
つまり竜殺しになれば教会をぶっ潰せるのでは!?
これはやるしかねぇ!
「おお、急にやる気を…だがいいのか?死ぬかもしれないぞ?」
「なんの問題も無いです」
死ぬかもしれない?
そんな事より女神様の印象の方が大切じゃい!
「そうか、所でやたらソワソワしてるが今すぐ行くのか?」
「いや、流石にそんなに無謀じゃないです…」
ちゃんと準備して行くよ?
死んだら元も子もないからね!?
ーーー
大量の魔導具よし!
大量のポーションよし!
自分に補助魔法よし!
準備完了!
じゃあ邪竜くん、死のっか?
「【元素崩壊】」
俺のオリジナル魔法
色々あった結果空間が崩壊する
これ、威力に対して魔力を使わないからコスパが良いんだよなぁ
「グギャァァァァァ!!!」
うーん、さっきので死んで無いか…
片方の翼が無くなってるから飛行は出来なくなってるな
「【太陽の光】」
しょうがないし最高火力をぶつけるかぁ…
あ、これもオリジナル魔法で太陽から借りてきた炎で相手を焼く魔法だ
コスパも良いし太陽の何処から炎を持ってくるかで火力が変わるから結構便利だぞ!
「グギィ…ガァァァァァ!!」
まーだ生きてるのか…
コイツどうしようかなぁ…
…そうだ!
魔導具たちの実験台にしようか
「グルルゥ…」
よーしまずは"らいめいのけん"からだ!
バチィ!!
「グギャァァァァァ!!!」
おお…コイツ悲鳴もこんな感じなのな
次は"魔銃シリーズ"を一通り試すか!
ダン!ダァン!ダダダダ!
「…ギャアッ!?」
よし、拳銃型とマシンガン型は威力は控えめだけどちゃんと動作したしライフル型に至っては鱗を貫通したぞ!
次は―
ーーー
「ガァウ…グルルゥ…」
ああ、お前も苦しいのか…
俺もそろそろ切り上げようと思ってたんだ
「ガァ…?」
じゃあ俺の最高傑作である魔剣で死んでくれ
「グギャァァァ!!」
…よし、死んだな
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