第3話

「なぁ息子よ、魔法の講師をつける気はないか?」


うーん、まさかこんな話が来るとは…

才能が評価され過ぎたな


正直成長チートのせいで剣術の教師が欲しいかな?

くらいで対して家庭教師は必要無いんだよな


「いや、必要ない…」

「うむ、そうだろう、だがな…」


えっ、なになになに!

怖いんだけど…!?


「な、なんですか…?」

「Sランク冒険者の"雷光"がどうしても君に魔法を教えたいと…」


うわー、無下にできねー

AランクならともかくSはなぁ…


権力がウチみたいな貧乏貴族より上なんだよ…

これ断ったらヤバいんじゃない?


「うむ、相手は費用を要求してくるつもりだし正直私もどうにかして欲しい…」

「えぇ…それなら報酬を払えないから断ると言えば…」


「どうしてもと言うなら報酬無しでも良いと…」


めんどくせぇぇぇぇぇ!!!!

何でそこまで俺に固執すんだよ…


「父上、分かりました、どうしても払えないから

一日だけって事にしましょう。」


「うむ…まぁ、一日だけならこちらの面目も立つしな。」

「はぁ…所でいつ来るんですか、"雷光"は。」


「うむ、今からだ。」

「は?」


「実はな、返事が決まったなら魔導具で連絡しろすぐに行くから、と言われていてな。」

「えぇ…じゃあ、さっさと連絡してさっさと終わらせましょう。」


そういって明らかに電話な魔導具を取り出して連絡をすると…


バチィ!!


うわっ、雷光化でここまで来やがったぞ!?

アホかコイツは?


雷光化は体を雷そのものにするバカ魔術で

体が完全に雷になるから移動の余波がヤバい!


具体的には家にぶつかると家が爆散するぞ!

それに割と大魔術なのに移動に使うとか…


コイツ贅沢すぎだろ…


「あんたが最近天才って持て囃されてる子供ね、私があんたの力量、見極めて上げるわ。」

「はぁ…そうですか。」


「じゃ、早速中庭に出て訓練をしましょう。」

「ああ、はい…」


バァン!


アイツゥ…!

ここが二階だからって窓から庭に出やがった…!


くっそ、窓枠ひしゃげたんだけど…

マジで疫病神だなアイツ…


力のコントロールって概念を知らんのか…!

最低限の力で降りろや…!


「今行きます…」


最低限の身体強化で着地…よし!

これが真の身体強化じゃい!


分かったかこのクソボケ!

窓枠ぶっ壊しやがって!


「ふーん、魔力操作は中々ね、もしかしたら私より凄いかも、じゃ肝心の属性適性見るわよ。」

「俺は何をしたら…」


「手ぇ出しなさい。」

「はい…」


はぁぁぁぁぁぁ…

面倒くせぇ…


「プッククク…あんた、どの属性も適性こそ持ってるけど本当に最低限の適性じゃないwww」

「あー、はい、分かりました。」


「はぁ?あんた本当に分かってんの?適性が低いってことはあんたもう魔術師にはなれないのよ?」

「ああ…知ってます?適性はあくまで適性でしかないんですよ?」


「アハハハ!あんた自分の才能を過信しすぎ、あんたじゃ一生この私には勝てないわよ?」


ほーん、絶対お前ビビらせてやるわ。

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