第14話・楡崎 レアの場合③

 夢の中の移住宇宙船内に朝が来て、キャベツの家の中で全裸から身支度を整えた亜夢とレアは、キャベツ葉の敷き布団の上に横臥して、互いの顔を眺めていた。


 潤んだ目で見詰めている、レアの頭を撫でる亜夢。

「朝までは何もしないつもりだったが……レアの顔を見ていたら、思わず可愛くなって。脱がして裸にして……痛かったか?」

 首を横に振るレア。

「誕生した時から、自動的に機械から開発されましたから……平気です……嬉しかった、ボクの体に愛されるっていう役割が加わったのですね」

「役割や強制じゃないぞ……レアが自分から望んで愛を受け入れた……レアの自由意思だ」

「ボクの意思……愛し合うコトはボク自身の気持ち」


 レアが静かに目を閉じると、亜夢はレアを抱きしめてお互いの舌と舌を絡める、濃厚なフレンチキスをした。


楡崎 レアの場合~おわり~

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