第5話・楡崎 紫炎の場合③
深い夢の領域で、亜夢と繋がった紫炎は、浅い夢の領域にもどってきた。
紫炎を抱き締めている亜夢が言った。
「満足したか?」
「気持ち良かった」
「オレも、欲望の精を吸収して満たされた……メインのリーダー心格の願望が満たされると、他の心格にも影響は出るのか?」
「すべての心格に、共通意識として【男好きで、男に抱かれたい、男を抱きたい】という意識に書き換えられたはずだ。別の心格の夢に、すんなりと夢魔が入り込める」
「そうか」
亜夢は、夢の中で紫炎のシンボルを握り締めて言った。
「現実の肉体も、淫夢とシンクロしているぞ」
「みたいだな……後始末が大変だ」
夢の中で紫炎は苦笑した。
そして、紫炎は呟く。
「思い出した……オレは亜夢の」
ジルドの元にもどった亜夢は、出会った【集合心格】紫炎の存在を報告した。
亜夢の話しを聞き終わったジルドが言った。
「多数の心を宿す肉体とは、
ジルドの言葉に亜夢は、うなづいた。
楡崎紫炎の場合~おわり~
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