第7話 『姫を救ったヒーロー』

筋肉が世界を救う。地上最強のマッチョマンによるファンタジーワールド無双!!魔王を倒して姫様を救い出せ!!




著者:ピラフドリア




第7話

『姫を救ったヒーロー』




 俺は姫を救ったとして往生に招待された。




「ここがお城かー、大きいなー」




 俺はお城を見渡す。東京ドーム3個分くらいある大きなお城だ。というかデカすぎる。めっちゃでかい。

 デカすぎて半分くらい腐っていた。




 お城ではリーフと騎士が待っていた。




「よく来てくれた。キン・ニクニク」




 リーフは広い部屋の真ん中で座っている。その周囲を騎士達は囲んでいた。




「今は国王がいないため、私が国のあれこれいっぱーいのことをやっている」




 ふざけた言い方だが、大変ということだろう。




「でも、実は私は影武者なのだ」




 突然リーフはそんなことを言ってきた。




「え、それはどういう……」




 俺が聞くとリーフは説明を始める。




 この国の姫様は散歩中に魔王に誘拐されてしまったのだ。




 本来は今俺の目の前にいるリーフが影武者として、そういう役割になるはずなのだが、事情が違った。




 実際にこのリーフは影武者としての仕事をしていた。それも姫様として大勢の前に出るというものだ。




 そして本物の姫様は影武者に任せている間、その会場の周りを散歩していたのだ。




 魔王はその会場に来ていた。だが、目的は姫様の誘拐じゃないナンパだ。




 魔王は姫様に惚れてしまったのだ。そして散歩していた姫様をナンパした。だが、姫様に速攻でフラレてしまったのだ。




 姫様だと知らない魔王だが、その姫様を誘拐してしまったのだ。そしていざ誘拐してみてから本物の姫様だと気づいた。




 騎士や影武者はまさかナンパ男が誘拐するとは思っておらず、少し目を離した隙に誘拐されていた。




 それも姫様がフッて三秒後だ。三秒後には魔王は誘拐しており、すでに姿はなかったのである。




 その話を俺にした影武者のリーフは言う。




「あなたにリーフ様を救ってほしい」




「なぜ俺に?」




 すると、リーフは立ち上がる。




「あなたほど強い男はいないから!! その強さがあれば、きっと姫様を救い出すことができる。魔王もワンパンだ!!」




 影武者のリーフはそう言ってきた。そして




「報酬はいくらでも出す」




 と言った。




「分かった。お任せください」




 俺は姫様を救うことにした。




 何よりも金が大事だ。金があれば、生きていける。この世界に来てからお金がなくて困っていたんだ。なら、これでお金がもらえるのならば、それでも良い。




 魔王なんてさっさと倒して、お金を貰うことにしよう!!





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