第6話 『ヒーロー筋肉マッチョん』

筋肉が世界を救う。地上最強のマッチョマンによるファンタジーワールド無双!!魔王を倒して姫様を救い出せ!!




著者:ピラフドリア




第6話

『ヒーロー筋肉マッチョん』




 俺の身体は動いた。




 頭ではリーフは騎士と共に帰るべきだと考えていた。しかし、俺はリーフに向かって走り出す。





「な、なんだ貴様!?」




 騎士達はリーフを守ろうと剣を抜く。




 突然筋肉質な男が向かってきたのだ。警戒しないはずがない。




 騎士は俺に向けて剣を振ってくる。しかし、俺は丸太のような腕で、騎士の剣を受け止める。そして剣を掴むとその剣を折った。




「な、なに!? 剣を折っただと!?」




 俺に剣を折られた騎士は驚く。他の騎士も俺に向かってくる。




 俺は身体をTの字にさせると回転させて、囲んできた騎士を弾き飛ばした。




「ぐあー!!」




 俺を囲んでいた騎士達は吹き飛び、壁に突き刺さる。




 残る騎士は一人。その騎士は俺が仲間の騎士達を倒したことに驚く。




 残った騎士は俺にビビりながら、




「お、お前何者なんだ……」




 と聞いてきた。俺は腕をクロスさせる。そしてバツ印を作った後、




「俺はヒーローだ」




 そしてクロスさせた腕のまま残った騎士に突進した。騎士は俺のクロスチョップにより倒される。




「な、なんてことを……」




 リーフは驚きながらそんな光景を見ていた。




「さてとこれでお前は自由だ。リーフ」




 俺がそう言いながら近づくとリーフは怯える。自分もやられるんじゃないかと思ったらしい。だが、そんなことはしない。俺はリーフを解放するためにやったのだ。




 だが、その時だった。




「リーフ様!!」




 入り口の方から声が聞こえる。そしてさっき倒した騎士と同じ見た目をした騎士達が入ってきた。




 同じ人間が二人!?




 と俺が驚いていると、




「な!? これはどういうことだ」




 入ってきた騎士達は倒されている自分達の姿を見て驚く。




 リーフも同じ人物がいるとこに驚いた様子だ。




「なぜ、あなた達が二人?」




 双子とかそういう感じではなさそうだ。だとすると、どういうことなのだろうか。




 その時だった。倒したはずの騎士達の様子に変化が起きる。




 霧のようなものに包まれると見た目が変わっていく。黒い羽に黒い触手の生やした悪魔だ。




「な、こいつらは悪魔!?」




 騎士達はそう言って警戒する。しかし、すでに悪魔達は動けないようだ。




「これは何があったんですか?」




 騎士の一人がリーフに聞く。




 この状況を説明なしでは理解することはできないだろう。




 リーフは騎士達に伝える。




「あなた達の姿をした悪魔達が現れて、私を連れて行こうとしたの。でも、この人が助けてくれた」




 リーフはそう言い俺の方を向いた。






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