第17話 『精霊との対話』

 ――『精霊との対話』。


 王都の王立図書館で出会った古い一冊だ。

 この本と出会えたのはたまたま――いや、精霊の導きがあったからだ。


 精霊術使いのジョブを得た俺は、精霊術に関する文献をあさった。

 なにせ、周りに精霊術の使い手が存在しないのだ。

 情報を得るためには、書物にあたるしかない。


 休みになる度に図書館や本屋、古物商を訪れては何かないか探し、知り合いの商人たちにも探してもらった。

 なかなか参考になる情報が得られないまま月日が流れ、ある時『精霊との対話』との運命的な出会いをしたのだ。


 俺たち『無窮の翼』はセカンド・ダンジョン踏破後に、国王陛下からお呼びがかかった。

 二つのダンジョンの最速踏破記録を更新し、俺以外の四人はランク3のジョブ、しかも、【勇者】、【剣聖】、【聖女】、【賢者】という極めてレアなジョブを得た。

 その功績を讃え、今後を期待する激励のお言葉を授かる機会を得たのだ。


 俺たちは謁見のために王都を訪れた。

 皆、王都は初めてだった。

 謁見が無事に終わり、緊張から開放された俺たちは、せっかくの機会なので王都観光に繰り出すことになった。

 俺以外は王都の大きな市場を見たり、王都ならではの贅沢な食事を堪能したりすることになったが、俺だけはみんなと別れ、一人で王立図書館に向かった。


 王立図書館はこの国で一番大きな図書館。

 普通なら平民で高々【2つ星】冒険者の俺ごときが入れる場所ではない。

 しかし、国王陛下からの褒章として、王立図書館の入館を認めていただいたのだ。


 今まで色んな文献を渉猟してきたが、有益な情報はあまり得られなかった。

 だけど、ここならば、なにか発見があるかも。

 期待を抱いた俺は王立図書館の中に入り――圧倒された。


 見渡す限りの本、本、本。

 本の壁が四方を覆い尽くす様は圧巻だった。


「なにかお探しでしょうか?」


 圧倒されている俺に、眼鏡をかけた初老の男性が声をかけてきた。

 男は図書館の司書だった。


「精霊術について調べたいのですが」

「では、こちらへ」


 訝しむ様子もない司書に案内され、目的の場所へ向かった。


「こちらになります」


 精霊術に関する書籍はやはり、ここでも少なかった。

 とはいえ、それでも大きな棚ひとつは占拠している。

 半分近くは以前読んだことがある本だったことに少し落胆したが、残りを片っ端から調べていくことにした。


 ここに滞在できる時間は限られている。

 俺は飛ばし読みで次から次へとページをめくっていった。


 全部の本を調べるのに、三時間かかった。

 ちょっとした情報はいくつか得ることが出来たが、これぞという発見はなかった。


「やっぱり王都でも、目ぼしい収穫はなかったか……」


 落胆して帰ろうと思ったところ、周囲の精霊がざわめき始めた。

 精霊たちはしきりに騒ぎ立て、俺の注意を惹こうとする。


「ん? なんだ?」


 精霊たちはある場所に俺を誘導しようとしているようだ。

 こんなことは初めてだったので俺は困惑したが、とにかく精霊に付いて行くことにした。

 精霊に導かれ、図書館の奥へ奥へと進んで行く。

 入り組んだ書庫の深奥へ入り込み、ちゃんと帰ることが出来るんだろうかと不安になった頃、精霊たちが一冊の本を指し示した。


「ずいぶんと古い本だな」


 古書が並ぶカビ臭い本棚。

 背表紙を見ても、大半は読めない文字が書かれている。精霊が指し示した本も同様であった。


「これか? なんて書いてあるんだろ?」


 本を開いた俺の手に精霊が纏わりつく。


「うわっ!」


 身体の中に精霊が入り込むような感触。

 途端、今まで読めなかった表紙の文字が自然に理解出来るようになった。


「『精霊との対話』か……」


 本を開いてみると、当然のように読むことが出来た。

 俺は興奮しながら、読書に没頭していった――。


 その内容は――。


 ――千年以上前は精霊術が隆盛を極めていたこと。


 ――その中でも精霊術のジョブランク3である【精霊統】を得たものが一人だけいた。


 ――その一人が歴史上唯一の五大ダンジョン制覇、しかも、ソロクリアを成し遂げた人物であること。


 ――千年前頃から魔王の封印が弱まってきて、それに伴い精霊が弱体化し、使い手も減少してきたこと。


 どれも衝撃的な記述だった。

 これらは一般に言われている歴史とは食い違う。

 だが、俺はこの本を信じることにした。


「わざわざ精霊が導いてくれたんだもんな……」


 この本に書かれていることが正しいなら、精霊術はどこまでも強くなれる。

 今回は俺だけランクアップ出来なかった。

 だけど、いつかは俺も【精霊統】になれるはずだ。


 それまでは不遇かもしれないが、頑張ってみよう。

 なにせ、【精霊統】は五大ダンジョンを制覇したんだもんな。

 よしっ、俺も【精霊統】になって五大ダンジョン制覇してみせるぞっ!


 本を読み終え、その衝撃的な内容に浸っていると、閉館十分前を告げる鐘がなった。


「やばっ、急がないと」


 俺は慌てて出口へと向かった。

 少し迷ったけど、なんとかギリギリで図書館を出ることが出来た。

 これが俺と『精霊との対話』との出会いだった――。


   ◇◆◇◆◇◆◇


「――とまあ、こんな感じの内容です」


 俺は『精霊との対話』の内容をかいつまんで説明した。


「なるほどのう……」

「…………」


 支部長もロッテさんも黙りこんでしまう。

 それだけ衝撃的な内容だったのだろう。

 沈黙が支配する中、支部長が口を開いた。


「ワシはお主の話を信じる。ワシもギルドの古い記録にジョブランク3の精霊術使いに関する記述があるのを見つけてのぅ。詳しいことは書いてなかったのじゃが、きっとその者がお主の言う【精霊統】なのであろう」


 ギルドの記録にも残っていたのか!

 支部長の言葉に、俺は確信を強めた。


「ジョブとは神の思し召し。お主ならきっと、五大ダンジョン制覇を成し遂げるであろう」

「必ずや」

「シンシアよ」

「はっ、はいっ!」

「そなたならば、ラーズの良き助けとなるであろう。こやつは自分で抱え込みすぎる。どうかラーズを支えてやってくれ」

「はいっ! 分かりましたっ!」


 支部長の視線が隣のロッテさんに向かう。


「そして、ロッテよ」

「はっ!」

「ワシの名前で王立図書館に当たってみてくれ。それと、他にもギルドの力で精霊術について調べてくれ。なにか分かったら、ワシとラーズに伝えること」

「はい。承知しました」

「ということで、ラーズよ、定期的にギルドと情報交換して欲しい」

「ええ、出来る限りのことは伝えます」

「それと、ロッテよ。そなたは今日からラーズたちの専属じゃ。頼んだぞ」

「「「専属!」」」


 俺とシンシア、そして、ロッテさん。

 三人の驚きの声が重なった。


 ――冒険者ギルドの専属担当官。


 特定のパーティーを専属で担当する職員のことだ。

 そういう制度があるというのは聞いたことがある。


 しかし、それは原則として【3つ星】パーティー以上か、王族や上位貴族の子女といったやんごとなきお方のパーティーに限られる話だ。

 国王陛下から褒章を賜った『無窮の翼』ですら、専属担当官はついていない。

 それだけ俺のもたらした【精霊統】の情報を重要視しているのだろう。


「ラーズよ」

「はい」

「お主たちはこの街に長居する気はないのじゃろ?」

「はい。一週間ほどでファースト・ダンジョンを踏破する予定です」

「一週間か……。お主たちなら可能であろう。ロッテよ、お主の後任にはミルを考えているが、物になりそうか?」

「はいっ。彼女なら大丈夫でしょう」

「よし。では、一週間以内に引き継ぎを済ませよ」

「承知いたしました」


 うむ、と頷いた支部長は、時計を確認する。


「おっ、もうこんな時間か。ワシはここで失礼させてもらうよ。時間をとらせて済まなかったな」


 用件は済んだとばかり、支部長は部屋を後にした。

 正装姿だったし、オエライさん同士の会食かなんかだろう。


「思ってたより大事になっちゃたわね」

「ああ、シンシアも驚いただろ?」

「ええ。でも、ラーズから【精霊統】の話を聞いたときから、とんでもないことが起こるんだろうなって思っていたから」

「巻き込んですまない」

「ううん。ラーズに巻き込まれるなら嬉しいわ。一蓮托生よ」

「そうか、ありがとう」

「…………コホン」


 俺とシンシアが盛り上がっていると、ロッテさんが咳払いを一つ。やけに響く咳払いだった。


「あのー、二人だけの世界を作られてるところ、大変申し上げにくいのですが……」

「はっ、はい」

「なっ、なんでしょう?」


 冷たい視線のロッテさんに、俺もシンシアも動揺する。


「これからは、その一蓮托生に私も含まれることになるのですが……」

「そっ、そうでしたね……」

「えっ、ええ……」

「おジャマな様でしたら、先に下に降りていますが?」

「いや、おジャマだなんて、そんな事ないですよ。ロッテさんにはお世話になっているし、これからもお世話になることだし。なあ?」

「そうですよ。ラーズさんがお世話になった相手を無下に扱うことなんて、とても出来ませんよ」

「そうですか。安心しました」


 ロッテさんはにっこりと笑う。


「では、パーティー登録を済ませてしまいましょう」


 色々あってすっかり忘れていたけど、そもそもの発端はパーティー登録のために俺の冒険者タグを渡したことだった。

 俺のタグに表示された【精霊統】を見たロッテさんが急遽支部長を呼び出し、予定外の対談が始まった。

 それゆえ、登録手続きは中断したままだった。


 あらためて俺とシンシアの冒険者タグを受け取ったロッテさんが、テーブル上の魔道具に向かって操作をしながら、書類を埋めていく。


「パーティー名はどうしましょうか?」

「あっ!?」「あっ!?」


 慌てて俺とシンシアは顔を見合わせる。

 馬車の中で何時間も話し込んでいたのに、パーティー名のことをすっかり失念していた。

 お互いちょっと浮かれていたのかもしれない。


「別に後からでも構いませんよ」


 ロッテさんはそう言ってくれるが、パーティーを組んでいるのに名前がないというのは、どうも締まりが悪い。

 できれば、今ここで決めたいところだ。

 ここには俺たちしかいないし――。


「ちょっと今、相談してもいいですか?」

「ええ、結構ですよ」


 ロッテさんから許可も出たので、シンシアと相談する。


「どうしようか? スマンが、俺はノーアイディアだ。シンシアはなにかある?」

「私もなにもないです」


 「うーん」と考え込む俺とシンシア。

 俺はこういうのを考えるのが苦手だ。

 『無窮の翼』の名前を決めた時も、辞書を片手に三日三晩うなり続けて、なんとかひねり出したくらいだ。

 考えてみても、直ぐにはなにも思いつかない。


「あっ!」

「おっ、なにか思いついた?」

「ええ、『精霊の宿り木』というのはどうかしら?」


 『精霊の宿り木』か。


「うん、いい名前だと思う。でも、いいの?」

「なにかしら?」

「それだと、いかにも俺のパーティーって感じだけど」

「ええ、そうよ。あなたのパーティーだもの。頼りにしているわ、リーダー」


 パーティー名をつけるときに、リーダーの特徴からつけるというのはよくあるパターンだ。

 シンシアが以前所属していた『破断の斧』もリーダーが斧使いだったからだ。

 ただ、そういう名だと、どうしてもリーダーのワンマンパーティーという印象を与えてしまう。

 まあ、シンシアが納得しているなら、それで構わないか。


「『精霊の宿り木』でお願いします」

「意外と早かったですね。分かりました。ラーズさんとシンシアさん、パーティー『精霊の宿り木』で登録いたします」


 ロッテさんはまた魔道具に向かう。


「パーティー登録と拠点変更、完了致しました」


 処理の済んだ冒険者タグを返してもらった。


「他にもなにかございますか?」

「そうだ。さっき言いかけたんですが、報告する件がひとつ。いずれ馬車組合から連絡が入ると思いますが――」


 俺はゴブリン襲撃の様子を詳しく説明していく。

 ロッテさんの顔が段々と曇っていった。


「それは問題ですね。偶発的な出来事だったら良いのですが、なにかの前触れかもしれませんね。ギルドとしても調査依頼を出す必要があります。情報提供感謝いたします。それと、ゴブリンを倒して頂いた件につきましてもお礼を。報酬は詳細を確認した後になりますが、よろしいでしょうか?」

「ええ、勿論です」

「ご報告ありがとうございました」


 ゴブリンの件はこれで解決。

 後はギルド任せだ。


「それと、拠点となる空き家を紹介してもらいたいのですが?」

「申し訳ありませんが、不動産部門は営業時間外です。また、翌朝にお越しください」

「そうですか」


 二度手間だけどしょうがない。


「代わりに宿の斡旋は必要でしょうか?」

「大丈夫です。長年住んでましたからね」

「そうですよね」


 三年も暮らしていたんだ。

 冒険者向けの宿は熟知している。


「それでは、これからもよろしくお願いします。私が専属担当となりましたので、ギルドにご用の際は私に声をかけてください」

「はい、分かりました。こちらこそ、また、お世話になります」

「お世話になります」


 ロッテさんにお礼を述べて、俺たちは冒険者ギルドを後にした――。


   ◇◆◇◆◇◆◇


 ――ラーズとシンシアが冒険者ギルドを去った後。


「ミルちゃ〜〜〜ん」

「なんですかぁ? ロッテ先輩。良いことでもありましたか?」

「ええ、そうね。とっても良いことよ」

「え〜、なんですか〜? 気になりますぅ」

「良いことってのはね、あなたに関することなのよっ」

「えっ!? 本当ですか?」

「ええ」

「なんですかぁ? はやく、教えてくださいよぉ〜」


「では、発表します!」

「…………(わくわく)」

「ミルちゃんは受付補佐から受付担当に昇進で〜〜〜す。ぱちぱちぱち!」

「ええええ〜〜〜〜〜〜〜!!! 本当ですか!?」

「ええ、本当よ。給与も五割増しよ」

「わーい、やったあああああ!!!」

「それでね……」

「はい??」


「私は一週間後に異動になるの」

「えええ、そうなんですか? 淋しいですぅ」

「ええ、私もミルちゃんと別れるの寂しいわ」

「先輩、どこに異動なんですか?」

「まだ詳しくは言えないけど、あるパーティーの専属になるのよ」

「ええええ、すご〜〜〜〜い。栄転じゃないですかぁ!!! おめでとうございますぅ」

「ありがとうね。でもね、私のことはいいのよ。それよりも、ミルちゃん。あなたに伝えなきゃいけないことがあるのよ」

「なっ、なんでしょう?」


「残り一週間でミルちゃんへの引き継ぎを終わらせなきゃいけないのよ。だから、今後一週間、ミルちゃんの自由時間はゼロ。予定は全部キャンセルしといてね」

「ぎゃあああああ!!! 鬼畜ぅ〜〜〜〜〜〜〜!!!! 明後日、彼氏の誕生日なのに〜〜〜〜!!!!!!」


「彼氏? そんなの丸めてゴミ箱にポイしときなさいよ」

「二年もつき合った彼氏ですよぉ〜。そんな書き損じた書類みたいに気軽に言わないでくださいよぉ〜〜〜」

「大丈夫よ。失敗したら、気持ちを切り替えて新しいのに取りかかれば良いだけよ」

「それ書類の話ですよねぇ!!! ワタシ、彼氏の話をしてるんですけどぉぉぉ!!! 大切な彼氏なんですけどぉぉぉぉぉ!!!!!」

「大切なのは一番上の鍵付きの引き出しに仕舞わないとダメよ」

「それも書類の話ぃぃぃぃぃ!!!!! 彼氏のぉぉぉ、誕生日のぉぉぉ話(はなし)してぇぇぇぇ!!!!! 明後日なのぉぉぉぉぉ!!!!!」

「あら、明後日なの?」

「そうですぅぅぅぅ!! さっきからそう言ってますぅぅぅぅ!!!」

「大丈夫よ。急務じゃなければ、主任の裁可を得れば二、三日は伸ばせるわよ」

「だから、それ書類ぃぃぃぃぃ!!! 誕生日は延ばせないからぁぁぁぁぁ!!!!!」

「そうそう。この書類、今日までだから仕上げといてね」

「また書類の話ぃぃぃぃ!!! しかも、しれっと仕事増やさないでぇぇぇぇぇ!!!!!」


「引き継ぎの話に戻るけど――」

「戻らないでぇぇぇ!! まだ、彼氏の話、終わってないからぁぁぁ!!!」

「私も鬼じゃないから、頑張れば睡眠時間くらいはとれるわよ。一日一時間程度だけど」

「サラッと流されたぁぁぁ!! つーか、死ぬぅううううぅぅう〜〜〜〜!!! 寝ないとお肌にダメージがあああああああぁぁぁ!!!!!」

「まあ、そういうことだから。頑張ってね」

「うわあああああぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜!!!!!」


 その夜、若い受付嬢の叫びがギルド中に響き渡ったとか――。






   ◇◆◇◆◇◆◇


【後書き】

 最後のパートは筆が乗ってので、実験的に載せてみました。

 いかがだったでしょうか?


 ミルちゃんp(*^-^*)q がんばっ♪


 ミルフィーユ・ブラン。19歳。

 冒険者ギルド・アインス支部受付補佐。

 ギルド職員養成学校を卒業後、ツヴィー支部に配属。

 ニ年間のツヴィー勤務を経た後、アインス支部に転属。


 実家は王都でそこそこ大きな商家だが、ぽわわんとした性格が商人向きでないと、両親からギルド職員を強く勧められ養成学校へ。

 養成学校卒業時の成績は上位3分の1くらいの努力家さん。

 真面目でポンコツな性格ゆえ、同僚間では愛されキャラ。


 小柄な幼児体型で、よくオバちゃんからアメを貰う。

 髪は栗色のセミロング。

 ヘアアクセサリー集めが趣味で、その日の気分によって選んでいる。


 好物はケーキ。

 小さな口でリスのように頬張りながら食べる小動物的な姿が一部職員・冒険者の間で大人気。

 「ミルちゃんのお兄ちゃん会」なるファンクラブがあるとか、ないとか。


 彼氏はアインスで生まれ育った荷運び人(20)。

 朴訥で誠実な好青年。

 ミルがアインスに転属になったばかりの頃、休日に街を散策していた折、迷子になって困っていたところを助けてもらったのが出会い。


 彼氏はミルのことを12歳くらいの子どもだと思い、親切にしていただけだったのだが、その優しさにミルは恋に落ちる。

 彼氏はミルの実年齢を知って驚くが、ミルの猛アタックに押され、交際を始めることに。


 交際期間は二年に及ぶが、ミルの見た目年齢ゆえに手を出すのは犯罪のような気がして、未だ清い関係。

 実は、今回の彼氏の誕生日を期に一線を越えようと、ミルは色々と画策していたのだったが……。


 次回――『新拠点』


 精霊術は引っ越しでも大活躍!

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