1-3 卑怯な手段
まさかの入学式初日から戦闘になるとは。だが、自分がやりたいことができた。戦ったことがないため、1度でもいいからこういうことをしたかった。それがついに叶った!そんなことを、戦い始める前は思っていた。だが、今は…
「アイスクラフト!
「痛った!これ…
かなり押され気味である。こいつ、
「アイスクラフト。
「くっそ、足を凍らせやがった…。」
戒が使った、氷河は手を地面に付けることで、地面を凍らせ今やられたように足を凍らせて身動きを取れないようにすることが出来る。
あとこれ冷たい。足に氷を当てられている感じがする。夏だったら嬉しいが…まだ春だし、少し寒いまである。冷たいため、早く抜け出したい。
だが、どうやって抜け出せばいいかが分からない。爆破?いやいや、自分も巻き込まれて死んでしまう。火炎瓶…。一応武器判定ではあるようなので作れないことは無いが…下手すれば自分も丸焦げになってもおかしくはない。ここから出れればいい…そうか。砕けばいい!でも何で砕く?ハンマーなんて作れるのか?試しておけば良かった、だが、そんな時間もなかったし…。
「降参するなら今のうちだそ?
「分かった、降参するけど…その前に足の氷何とかしてよ。そうしたら認める。」
「めんどくさい奴だな…。」
降参することを条件にし、足の氷を解除してもらった。
これでやっと身動きが取れる…。
「さて…これでお…」
「やっぱ、前言撤回!パーンチ!」
相手が言い終わる前に、顔面に向かってパンチを叩き込む。
卑怯な手を使う、これが自分の得意技だ。悪びれる様子もない。負けるのは大嫌いだし、これもひとつの手だ。
「ひ、卑怯だぞ…」
「そっちこそ、私のこと動けないようにして降参させようとしただろ!」
「それは卑怯というか…一種の戦法…。」
応援している
「そうだけど…私としては認めなくないの!あんな手は!」
「…うるさいなぁ!終わりの夜、
相手がいきなり黒い剣を出し首に向かって斬りかかってくる。だが、今度はこちら側が回し蹴りでカウンターを打ち込む。相手は見事に壁に激突。すると今度は、銃を出して打ってこようとしてきた。
『終わりの夜』が、どんな能力かが未だ分からない。だが、勝ってしまえばいい。しかし、相手は銃を光源に向かって撃った。窓はカーテンをしていたため、当然部屋は暗くなる。こんな状況下では身動きが取れない。そして、頬に切られた感覚が来る。
そこを触ると、なにか液体が流れていた。見えないため、よく分からないが血であろう。そして、1つ疑問が生じる。部屋が真っ暗なため、よく見えない。なのに相手は正確に攻撃が入れられるのか。考えていても仕方がない。ここは、一旦明るくさせることに専念することにした。
「
能力を使い、火炎瓶を地面に叩きつける。地面に火がつくが、スプリンクラーが作動してすぐ消される。だが、目的はそれではない。位置を把握するためだ。
なんの位置か?カーテンの位置である。時間は今3時ほどであるため、カーテンを開ければ明るくなる。そのため、カーテンを開けて部屋を明るくする。すると、相手の持っていた武器が消えた。
終夜 戒の『終わりの夜』は影や暗闇から武器を生成するというもの。更に言えば、暗闇の中でも普通に見える。まるで動物のようだ。
だが、弱点もあり光に当たると生成した武器が消えるというものだ。だが、懐中電灯や太陽の光、スマホのライトといったかなり明るくないと消せない。
そして、スプリンクラーによって部屋にいた我々3人は当然濡れていた。だが、そんなのは関係ない。逆に、これがいいのだ。
「紅き薔薇の狂宴…スタンガン!」
「なっ…ぐわぁっ…。」
濡れているため、これは抜群に効く。相手にスタンガンを当てて、気絶させて勝利する。そこまで長くやるつもりはなかった。気絶したのを確認し、替えの服に着替える。近くに男がいるというのに、2人とも下着になり、私服に着替えていく。
お互いに胸がデカいとか、下着可愛いとかキャッキャキャッキャしながら着替える。
着替え終わったら、相手を起こそうとするが気絶しているためまだ起きない。仕方が無いため、近場のカフェに行って起きるまで待つことにすることとした。
これからこの3人がどんな日々を送るか…。不安と心配しかないが、ただきっと楽しい日々になるのは確実だろう。
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