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電気で溶ける

電気で溶ける

夏伐

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★★★
★9
4人が評価しました
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本文ありのおすすめレビュー

  • 脳幹 まこと
    455件の
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    ★★★ Excellent!!!

    存在自体が高慢であるという苦悩。


     二極化が進む世界。
     ごくわずかな富裕層と、明日すら安定しない貧困層。
     主人公は前者の方であった。恵まれた現状を自覚し、高層ビルから地上を見下ろす……

    ・

     身につまされる一作。
     表向き平等といいつつも、実際は隠しきれない上下が存在しているのは、過去も現代も変わらない……おそらく未来においても。
     聡明でも、善良でも、上に立つものは、それだけで高慢と見られてしまう。

     そもそも生活を維持するだけで、多くの電気、食料、人手を使わずにはいられない。どれだけの負担をまわりに強いているのかすら、はっきりはしない。

     そんな状況で「助け合いを」と差し伸べた手を、散々苦しんだ側はまっすぐに捉えられるだろうか。

    • 2023年12月31日 05:14