デンマーク私事紀行

ファッションと個性の違い

　ファッションとは――― レストランのようなもの。

　自分は好みのジャンルのレストランへ行き、自分でお金を払って、赤の他人が作ってくれた料理を自分は食べる。場所によるが料理の質は必ずと言っていいほど良質。なによりも、時間と手間がかからないのが便利なのだろう。

　個性とは――― スーパーマーケットのようなもの。

　自分はスーパーへ買い物をしに行き、自分で必要な物を選んで買って、帰宅しては料理を自分で作って食べる。前者と違ってこちらは料理が出来ないと話にならず、質もこれに左右される。味は不味いかもしれないし、嫌な見た目かもしれない。しかし自分で作った分、それは勉強となり、自信を付ける練習ともなるだろう。

　ファッションだけならず、マンガやアニメに登場するスタイルに「完全に」影響されてしまうと、それは赤の他人に人生を預けてしまうという事になる。つまり、自分という存在と魂を消してしまうのだろう。

　しかし個性は違う。確かにファッションからアイディアを得ているが、自分との相性がいい部分を意図的に選んでいる。つまり、自分という存在と魂が外見に現れるのだろう。

　初めて自分で料理した時は怖かったはず。だが慣れていく内に自信は付き、新しいレシピを考えている者もいるはず。それが本当の「個性」であると私は思う。

　では、お元気で。