♕ダンバーズ・オープニング: その二
♟ 2...d6
1. e4 e5
2. Qh5 d6
3. Bc4 g6
4. Qf3 Nf6
以下互角。lichessの実戦データでは 2...Nc6よりこちらの方が黒有利。ダンバーズでの黒二手目は 2...Nc6が最も多く指されており、それを見越した白番の定跡研究が進んでいることの裏返しと思う。
2...d6でも黒の基本の流れはg6の牽制からフィアンケットそしてキャスリング。黒で指すならこちらの方が気持ち楽かもしれない。
♞キディ・カウンターギャンビット
1. e4 e5
2. Qh5 Nf6!?
Nc6、d6とは違う流れの黒二手目はないものかと調べて知った定跡。名前が可愛らしい。紀人チャンネルさんの動画でも解説されている。
2...Nf6はe5のポーンを守らずナイトで白クイーンを攻撃という子供っぽい無意味な手に見えるが……
3. Qxe5+ Be7
ここから様々に分岐する。
なおe5ポーンをとらない 3. Qf3は手損でのナポレオン・アタックの形になり、3...Nc6で黒有利。
♙例1
4. d3 d5
5. exd5 O-O
6. Be2 Nxd5
♗例2
4. Bc4 Nc6
5. Qf4 d5
6. exd5 Nb4
♕例3
4. Qf4 Nc6
5. c3 d5
6. e5 Ne4
キディ・カウンターギャンビットの黒はe5ポーンを失う代償として素早い駒展開が可能となり、eファイルに圧をかけて反撃に転じる。dファイルのポーンを突くタイミングが重要。白はクイーンを動かした分だけ展開が遅れるので巻き返していきたい。
キディ・カウンターギャンビットは対ダンバーズとして優秀な定跡だと思う。問題は四手目以降の展開が複雑な事。上記の三つの例の中でも別の選択肢が双方に数多く存在する。
♕まとめ
手堅く陣を整えてにらみ合う 2...Nc6 or d6、奔放で広がりのある 2...Nf6。棋風と気分に合わせてお好みで。
チェスと私とあるいは貴方 古地行生 @Yukio_Fulci
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