模擬戦
「ちょっと待ってくれ! 俺は戦闘要員じゃあない、戦闘力を求められても困る」
「残念だがボウズA級は戦闘力が求められるんだ、普通のグレードじゃあない、なめられたら駄目なんだよ」
話通じない人かと思ったが、それなりに筋があったので納得してしまった。
「わかったよ、どこでやるんだ?」
「おっいいねぇ、地下に訓練所があるんだよ、ついてきな!」
今思ったけど俺がパーティ入る必要ないんじゃないか? よし、ちょっと戦って負けよう。
ハロルドについて行き訓練所に入る。
「お前ら! ちょっと訓練所使って模擬戦するからどいてくれ」
ハロルドの声に訓練所にいた冒険者達が端に寄りスペースを空ける。
『なんだあいつ、ギルマスと直々模擬戦って』とか聞こえる、あれ期待されてる? 即負け帰還予定なんで悪いけどすぐ終わるよ。
「クロウだっけか、お前からこい!」
負けようと思ってたのに先手かぁ、俺を試す模擬戦だもんな、しかたないな。
「わかりました行きますよ!『影法師』!」
影を操るスキルでハロルドの影を操り後ろから拘束する。
「ぐっなんだこれは?」
そこまで拘束力ないはずなので、すぐ破られるハズだ、一応追撃もしとくか。
「シャドウウィップ!」
今度は自分の影をムチのようにしてハロルドに攻撃する。
「ぐわぁっ〜」
なんだなんで避けない? 攻撃力確かめてるのか? プロレスラーみたいな体型してるしな、受ける美学か、じゃあ何発か打たせてもらうぞ。
「シャドウウィップ」「シャドウウィップ」「シャドウウィップ」「シャドウウィップ」「シャドウウィップ」
「これで(破られて)終わりだぁ!」
シャドウウィップの起こした土煙が収まり無惨な姿のハロルドが現れる。
えっ、えっ、もしかしてギルマスは戦闘経験ない事務の人なのか、申し訳ないことしたかもしれん。
「クロウ君さすがに酷いよ……」
ダンちゃんの言葉が心に刺さる、ウグッ……
「縛り上げてムチを打ちまくるって変態ね!」
弁ちゃん、ウグッ……
オーちゃんを見ると親指をグッと立てられた!、うんそれは知ってた。
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