スクラムのギルド

 スクラムのギルドに入ると、弁ちゃん達は慣れた感じで受付がいるカウンターに向かう。

「『スリーアウト』よ! パーティ名変更とパーティメンバーの追加をしたいのよ」 


 「はい、パーティ名変更とメンバー追加ですね、ギルドカードの提示をお願いします」 


 弁ちゃんがカードを受付に提示する。


「えっA級! あっ『スリーアウト』、失礼致しましたパーティ名変更は可能ですが、メンバーの追加はA級以上かギルマスのテストに受かった方だけしかできません」


「なんでそんな面倒なのよ」

 

「A級は強さを求められますので戦力の低下を避けるためです、ご了承下さい」


「しかたない、クロウ君! ギルマスぶっ倒してきて!」

 ちょっと何言ってんの弁ちゃん? ヤバいと思いダンちゃんに視線を移し、助けをもとめたら「クロウ君ならできるよ」って、ダンちゃんあんたスキルは非常識でも頭の方は常識人だと思ってたよ!!!


 助けてオーちゃん!淡い希望にすがりオーちゃんを見ると親指をグッと立てられた、うん知ってたアンタは戦闘狂だもの!


「とりあえずギルマス呼んて♪」

 思い出してきた、コイツ等アウトの集まりだったわ……だからスリーアウトだったわ!



 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 ギルマスと思われる、筋肉ムキムキのスキンヘッドが奥の部屋から出てくる。

「なんだこの忙しい時に」


「久しぶりハロルド!」


「おっ『鉄壁』じゃねぇか!」


 どうやらハロルドと呼ばれたギルマスと知り合いのようだな、だから『ぶっ倒せ』なんて言ってたんだな安心したよ、ホントに『鉄壁』って呼ばれてるんだな弁ちゃん……


「うちのメンバー追加したいのよね」


「コイツが追加メンバーかい? あんたギルドカードはあるのかい?」

 ハロルドが俺に笑顔で話しかけてきた、イカツイ筋肉してるけど結構、話通じそうじゃないか良かった。

「あるよ」 

 ハロルドにカードを提示する。


「D級かよ!しかも薬草クエストばっかりじゃねぇか、A級に入りたかったら俺を倒してからにしろ!」


 おぅ……全然、話通じませんでした!!!


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