泥船クロウ号
※※弁ちゃんside※※
クロウ君の家から村に移動してきて宿をとることにした。
宿屋の女将の話では、ルナちゃんはこの村に頻繁におつかいに来てて、村にめったに来ないで子供に仕事させてるクロウ君の評判は最悪だった。
「あんたらクロウの知り合いなのか?、あいつルナに仕事させて昼間っから家でゴロゴロしてるらしいじゃないか、鬼だよ、黒鬼だよ」
この世界では言うことを聞かない子供に『そんなことしてると黒鬼にさらわれるよ』と言ったりするくらい黒鬼は畏怖の対象であり侮蔑の呼び名である。
黒鬼ってどんだけ嫌われてるのクロウ君! 女将を適当にかわし、部屋に入りどうするか作戦会議だ。
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「ダンちゃん、オーちゃんどうする? クロウ君の話に乗る?」
「正直僕は帰れても、帰れなくてもどちらでも良いんだ、あまりに呪いが危険なら帰らなくても良いと思ってる」
「そう、オーちゃんは?」
「俺は帰りたい、7年も経って今更帰ってもビックリさせるだけかもしれないけど、婆さんや両親に会いたい」
「じゃあオーちゃんは乗るのね」
オーちゃんは頷いている。
「私も乗るわ、ダンちゃんはどうする?」
「乗るよ、僕らは7年前にクロウ君に助けられなかったら死んでたかもしれないしね」
「みんな乗るのね、なんだかんだクロウ君信用されてるわね!」
「それだけ7年前が衝撃だったんだよ、200人の獣人と僕達が全員生き残ったあの光景は……」
「そうよね、隠し事ばっかりだけど人を裏切ったりしないって思えるもんね、じゃあ私達『スリーアウト』はクロウ君の泥船に乗り込みます!」
「泥船かよwww」
「俺が沈ませない!」
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