親子みたい
朝になり弁ちゃんとルナが、手をつなぎ起きてきた。
「申し訳ございません! 昨日調子に乗ってました!」
俺はスライディング土下座を炸裂させて頭を床に擦り付ける。
「お父さんなんてキライ!!! 慶ちゃんに意地悪ばっかりしてっ!」
ルナは顔をプイッと背けて怒っているが、今謝る相手は慶ちゃんだ。
「すみませんでした慶ちゃん、久しぶりに会ったら色々感情がおさえれなかった」
ありのままを伝えて謝るしかない、昨日の話を聞いて、これからは慶ちゃんって呼ぼうと決めた。
「今更、慶ちゃんって呼び方バカなの?、昨日ダンちゃんが余計なこと言ってたけど別にクロウ君は弁ちゃんでいいわ」
昨日の話は筒抜けだったみたいだ……
「いや、だって俺のせいで……」
「半分くらいはクロウ君のせいだと思うけど、そのおかげでルナちゃんと仲良くなれたからもういいわ」
なんて男前!いや女前?
「ありがとう、慶ちゃん!」
「弁ちゃんでいいっていってるだろ!!!、オラッ!」
お礼を言った瞬間、頭掴まれて腹を殴られた。
「うぐぅ……げほげほっ……」
昔は弁ちゃんって呼んて、弁ちゃんじゃねぇって殴られた事はあったけど、逆はなんでなんだ〜!
「あ〜〜スッキリした♪ 私はこれで良いからルナちゃんもお父さん許してあげてね」
「うん! わかった慶ちゃん!」
手を繋いで頷くルナを見て、なんか俺より親子してるんだが……。
俺の父親としての数年が弁ちゃんの1日に負けたのなんて、くやしくないんだからね!!!
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