第3話 水曜日の体育

 「起立!今から三時限目の授業を始めます!礼!」

[[お願いします‼]]


「はい今回は男女混合でペアを組んで体操を行ってもらいます」


このクラスは、男十六人、女十五人でいつも私が余ってた

お願いだからこっちに来ないで


「それでは好きなようにペアを組んでください。」


真っ先に秋斗君の所に行く女子沢山いる。特に西岡さんは速いな


「一緒に組もうよ~式羽田君」

「ごめんね~西岡さんもう組みたい人決めてるんだ」


スタスタスタスタ

ウソでしょこっちに来る。どうしよう。そうだ先生に所に行っていつもみたいにペア組んでおう

それか保健室に行く?もう考えてる暇はない!


「せっせんs」 ガシッ


ウソ


「一緒に組もうよ春花ちゃん」

「うそ」

「うそでしょ式羽田君?」

「何がウソなの?」

「何で高橋さんなの?水島さんならまだしも、なんで?」

「そうだよ私よりも西高さんや水島さんと組んだ方が」

「でもいつも先生と組んだり、見学でしょ?」

「私はそれで満足してるから」


本当に満足している


「式羽田君は優しいね」

「お気遣いありがとう。でも西岡さんと組んだら?浮いちゃうよ?」

「そうよ。そんなの子と組んだら浮いちゃうわ」

「そんな子はないと思うけど?」

「私ちょっとお腹痛いから医務室行ってくるね。」

「え~」

「ごめんね秋斗君。西岡さんと組んだ方がお似合いだよ」

「ありがとう。高橋さん」


どうしよう。女の子たちにどう言い訳をすればいいんだろう


「先生。お腹が痛いので医務室行ってきてもいいでしょうか?」

「そう?気を付けてね?授業が終わる前に、一回行くからね」

「はい。すみません」


どうしよう。とにかくLINEで秋斗君に注意して言い訳のつじつまを合わせよう


~お昼休み~


「横良いかしら。高橋 春花さん?」

「西岡さん」 


どうしようまだLINEしてないよ

ピロンッ ぐっとタイミング秋斗君!


「LINE済ませてからでもいいですか?」

「えぇもちろんよ」


(今から会いに行ってもいい?)

(無理!今から西岡さんに問い詰められるところなの!)

(どういう事?)

(とにかく私たちは幼馴染ってことにしとくから合わせておいてね!)

(待って俺も行く!)

(だめ!大事になるでしょうが!)

(そうだけど)

(分かったならそんなことしないで!)

(分かった。合わせておく)


「すみません。今終わらせました」

「いいのよ別に。」


いいのよってずいぶん怒ってるなぁ

西岡さんの彼氏でもないのに…


「高橋さん、あなたやけに式羽田君と仲良かったね。一体どういった関係なの?」

「秋斗君とは幼馴染で親が仲が良くってよく遊んでいたんです。」

「幼馴染…」

「はい。それでいつもペアがいない私エお気遣ってくれたんだと思います。」

「…高橋さん、式羽田君の彼女知ってたりする?」

「秋斗君の彼女?」

「うん。タイプとかでもいいし、教えてほしいの」


まさか私とは絶対に言えない!!


「すみません。あったことがないのでよく知りません。」

「そう。タイプとか聞けたりする?私実は式羽田君が好きなの\\\」

「そうなんだ良かったら今日二人でカラオケとか行ったら?」

「二人で?」

「うん。私が三人で行こって言って、私だけ用事があるってドタキャンするの。」

「良いの?」

「はい。二人とも美男美女でお似合いだと思います。」

「ありがとう!春花ちゃん!」


はっ春花ちゃん?


「お出かけの時に、メールアドレスとかを聞いて親密になればいいと思いますし…」

「そうだね!今からちょっとメイク直してくる!」

「さっ先にLINEだけ交換してもらってもいいですか?作戦とか伝え合うために。」

「もちろんっ」


ピロリン 〔メグちゃんだよ!が追加されました。〕


「春花ちゃん(高橋 春花)って真面目!」


やっと行ってくれた


「ハァ。少しぐらいいい顔しとかないと。すぐにいじめられちゃう…」


とにかくLINEしなきゃ


(秋斗君今日西岡さんと二人でどこか出かけてきてカラオケとか)

(何で?)

(私の安全のため)

(良いけど、春花ちゃんも一緒に行こ?)

(それじゃ意味がない。二人で行ってLINEも交換して。できれば秋斗君からの申し出で)

(分かったよー。その代わり土日の休みは絶対に俺と過ごしてね)

(分かった。絶対に西岡さんの機嫌は損ねないようにね。)

(リョ!)

(あと私は、予定が入って来れない設定だから)

(はーい)


リョ!って何?真面目に聞いてんの?

まあいい秋斗君のコミュ力なら安心だし


(西岡さん。今秋斗君を誘いました場所は校門前で待ち合わせでいいですか?)

(もちろん!本当にありがとう!春っち!)


春っち?変化してない?


(私が予定が入ったと秋斗君に送りますのでお願いします。)

(うん!あとタメ口でいいよ?)

(そうですか?では慣れてきたらそうします)

(はーい。またなんかあったら言ってねー!)

(では、放課後校門前で秋斗君と待ち合わせで。)


良行関係も疲れる…


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