第16話 マダニの恐怖


 マダニは8本脚からなる節足動物である。

 おもに動物の血を吸って生きている。固い外皮に覆われており、大きさは約3~4mm(吸血する前で)ほど。吸血する場合には頭を皮膚に突き刺す。そしてセメントのような物質で頭を皮膚のなかに固定する。

 マダニに吸血された場合、さまざまな感染症を引き起こす。

 別名『葉っぱの裏の殺人鬼』



 ペットの犬を連れて野原や公園、田んぼのあぜ道を散歩した場合、犬がマダニに取りつかれやすい。

 これは外で飼っている猫も同様である。

 もちろんマダニは人にも吸血する。


 マダニによって引き起こされる感染症がこちら。


 1ライム病

 ライム病とは刺された部位に赤い斑点が生じる。そこから皮膚が赤色のまだら模様に変化する。発熱、筋肉痛、頚部痛などの症状を伴ったり、関節痛、リンパ節腫脹もみられる。放置すると不整脈や心膜炎を引き起こす場合がある。顔面神経麻痺、神経根炎、髄膜炎などの神経症状をもたらすときもある。



 2重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

 おもに発熱や吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、下血などを引き起こす。ときに、腹痛、筋肉痛、神経症状、リンパ節腫脹、出血症状などを伴う。


 そ し て 死 亡 率 30%






 次に紹介するのがツツガムシです。

 おそらく名前だけなら聞いたことがあるでしょう。

 ツツガムシはダニの一種で、北海道や沖縄など一部の地域を除いて日本全国に生息しています。野山や川原に多く生息しています。

 別名『足の下の死神』




 ツツガムシが引き起こす感染症がこちら。


 1ツツガムシ病

 おもな症状は発熱、頭痛、筋肉痛、倦怠感。四肢に発疹ができる。そして39度以上の高熱にみまわれる。

 個人差はあるが……


 な ん と 死 亡 率 60%




 これ以上に怖い話はありません。

 マダニもツツガムシも日本全国のほぼどこにでもいます。野原を歩いていたら、誰でも噛まれる危険があります。

 そして噛まれたら上記の病気に感染する危険があります。

 しかも爪楊枝つまようじの先ほどの大きさしかないので、肉眼では見つけにくいです。

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