完全にプリモンが上位存在

あの激戦、3人はどうしているだろうか、それともまだ争っているのだろうか。


名を聞いて気づいたことがある。

マッシィ、ギルティ、創造神、

全て怪物ポケモン、マッシィはセウスを神と呼んでいて、俺を呼び出したのは創造神。ギルティは神に反逆する者。つまり、怪物ポケモン達は俺ら人間様よりも上の存在、伝説や幻は神に近い。

「ア○セウス…」

《あいつ嫌い、偉そう》

「新作出たせいで色々悪印象あるらしいな」

男甘里符凛は、新作のことをよく知らない。ネットで色々検索して「はーん」と言ってるだけの高校生ライバーだからだ。

《そうか、アルセウスの記憶はあまり無いのか…》

(こんなことになるなら買っとったわ…)

「…………で?何をして欲しいんだ。」

ギルティに問いかける、俺を助けたということは、俺になにか期待していたということだろう。

《…創造神は君を別世界に送った。どうする?奴の下に付くか、それとも私の使者になるか。》

《ただ、こっちの軍勢はほぼ居ない、心当たりがない訳では無いが……その点アイツは手駒が無限にある。》

《軍勢を増やすにはお前の力もいるしな。》

ギルティは選ばせてくれる点良い奴だと思う、でも人の下につくのは絶対に嫌だ。

「…なら俺は…」

《だが、君が幸せになったタイミングで、また異世界に飛ばすかもしれない。君はこう考えていたんだろ?》

よーしこいつとりあえず不幸にすべ、を何回やられたか。

神がいるとして、俺はここぞという時に毎回不幸にされている。そういう俺の考えである。実際、これを言ったら見たヤツらに散々馬鹿にされたのだが、虚無の時はこういうことばかり考えていた。

「何でも知ってるな…なんでそんなに」

《何故って……神だぞ?ここにいるものの記憶を辿ることは出来る。》

(とんでも能力じゃねえか)

「…凄、この空間っていつでも出せるのか?」

《私が居る場所だったら…》

「へー…」

と、

雑談してるうちに意識がはっきりしてくる。

「………………………え?アイト達は?」

その疑問は、思い浮かばなかったわけではなく、閉ざしていたのかもしれない。冷たい氷を胸に当てられている感覚が、ツーンと、ユニバの時よりも、嫌な予感が強くなる。

「まさか…死んで…」

ギルティは黙りこくる、それは俺に一番効く答えだった。

「おい!応えろよ!」

黙っていたギルティは、口を開き、詫び、話す。

《死んでない、が、お仲間は全員、創造神アルセウス側に着いてしまった…》

ほっと息をつき安堵する。

「んだよ〜…、言えよ…すっと……、あいつらは本編みたいにギンガ団になるってこと?」

ギルティは驚いた顔をして、直後ふふ、と笑った。

(なんだこいつ)

《その通り…それで?どっちに着く?》

「…どっちって…ああ、あれか。」

創造神アルセウスギラティナ、どちらがいいかなど最初から決まっている。

愚問だな。

「ほら、剣返せ、スキルも別のくれ」

勿論、反骨精神で生きていく。

《ギゴガゴーゴッ!!》

急にギルティは叫び、その手で俺の体に触れ、刺し、段々と血を抜く。だが痛みはない、抜き取られる感覚が体全身に走る。

「な…っ!」

《これから行うは血の盟約。深さは悪魔と同等、もたらす加護は神をも超える。代償は…人の子よ、払ってもらうぞ。》

《登場人物の知識と…。スキルと、プリストライズは少し改造するか。》

血を抜かれたと同時に、二つの光が流れ込む。一つはプリエイティ、だがもう一つは剣ではなく、また新たな…。


……………………………………………………


知らないうちに移動されたと見ていいだろう。目が覚めたら、いや、今にも寝てしまいそうだ……。体はプリエイティの他に新たなスキルが与えられた、ということ以外は分からない。服装としては…聖剣プリストライズが真っ黒い厨二病丸出しなデザインに、シアン色の線が走っている。空は近く、地上は見えない、先程の深い青の景色とは違い、薄い青色、空が世界を包んだかのような場所。そこに立つ真っ白な気味の悪い神殿。

起きたと同時に感覚が戻ってくる、ざく、ざく、手を動かしても足を動かしても鳴る。

それは…

「寒いっっっ!!!!!!!雪!!!!山!!!!!!!!どこ!!?!!」

「さむいさむいさむいさむい!寒い寒い寒い寒い!」…とうだうだ言っていれば、後ろ、影の方向から声が聞こえる。影を見れば…そこには、双眼と真っ赤に開いた口があった。

「ギ、ギラティ○!?!」

俺の人影は、三日月型に切られた真っ赤な口を、動かし答える。

《ギラティ○、とは呼ぶな。外にいる時はギルティと呼べ。》

「いやもうなんかもう!そういうのいいから!!!!寒い!!あの空間に戻して!」

《酷いな》

プリエイティを生成しようとするが、寒さで悴んだ手ではどうもできない。

(ひでえ状況…)

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