2001年 呪いのビデオ連続変死事件
・千葉××新聞 2001年8月10日号から抜粋
【千葉県△△市 連続変死事件】
千葉県△△市にて7月15日から8月10日の間、24名にわたる変死遺体が発見された。
遺体の身元は様々であり年齢は15歳から38歳に渡り、また職業も会社員や作家、フリータなど様々である。遺体のうち男性が19名、女性が5名であった。
遺体の発見された場所は△△市内の半径8km以内の一部地域に集中しており、死因は不明であるものの遺体の様子は自らの手で目を抉り取った様な状況であった。また死亡推定時刻は、どの遺体も夕方から早朝にかけてであった。
警察は各事件の関連性や詳細な死因について調査中である。
・月刊○○ 2001年8月号より抜粋
【千葉県△△市の連続変死事件は呪いのビデオが引き起こした?某霊能力者が語る真相とは!?】
「ここだけの話なんですがね、先の連続怪死事件はとある個人レンタルビデオ店を中心に起こったんです。」
「どういうことですか?」
「亡くなった方は全員同じレンタルビデオ店に通っていたんです。それで、噂によると全員同じビデオを借りてたとか。」
「それは珍しいですね。でも、たまたまじゃないですか。地域によってレンタルビデオ屋が一つしかない所もあるでしょうし、それにスパイダーマンとか有名なビデオなら誰でも借りるでしょう。」
「いや、他にもTSUTAYAとか色々店はある地域なんです。しかもね、そのビデオっていうのが個人制作のビデオだったんです。そしてその内容が内容で…」
「というと?」
「妙な呪いの言葉めいた壁の落書きが映っていたそうなんです。それで呪いのビデオとして一部の界隈では有名だったんですよ。」
「なるほど…。それは興味深いですね。ちなみにどういう内容ですか?」
「内容は至って普通な心霊スポット巡りですね。数カ所回りながら中の様子を撮影していました。
ですがその建物の一つが寂れた寺で、門から講堂まである比較的広い寺なのですが、今は手入れもされておらず僧侶も駐在していない様でした。
その講堂に入ると、その左手の壁に赤黒い液体で書かれた文字が写ったんです。
その文字は日本語ではなくどうやらサンスクリット語で書かれていた様で、
namaḥ Osarvatathāgatebhyaḥ, Masarvathā Etraṭ caṇḍamahāroṣaṇa-elusubāta Wokhaṃ khāhi Kokhāhi Rosarvavighanaṃ hūṃ Sutraṭ hāṃ māṃ
と書かれていたそうです。
その付近には囲炉裏のようなものがあったそうです。よく調べてみると、その上にお香や竹筒があり、筒の中には何か名前のような物が書かれた人型の古びた紙が入っていたそうです。」
「それは不気味ですね。」
「そういうことがあったもんで、そのビデオは呪いのビデオって言われてるんです。当のレンタルビデオ店も何でそんな変なビデオを出品していたんだってクレームが相次いで、客足も減って今では廃業してしまったそうですよ。」
「なるほど…。貴重な話、ありがとうございました。」
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