2章

第25話 私の決意

 私が響也を好きになったのはちゃんと理由がある。


 一緒に時間が長かったとか、いつの間にか異性として意識するようになったとか、一目惚れとかなんかじゃない。


 大体、一緒にいた時間が長くなったのは私が無理やりそうしたらから。


 今考えてみたら一目惚れみたいなものかもしれないけど、別に響也の容姿を見た瞬間好きになったわけじゃない。


 響也は覚えていないかもしれないけど、私にとっては大事な出来事。


 響也がいたから今の私があるんだよね。


 これはなんの誇張もなくて本当にそう。響也がいてそのおかげで今の私の立場があって莉沙とも出会えた。


 だからあの時の響也みたいに今度は私が響也の中に残る何かになれればいいなって思う。


 こんなこと言ってるけど、私の好きな人が佐藤くんって噂が流れたのは予想外だし、多分そんな噂広がってなかったらこんなこと言えてないかもしれない。


 あの時、みんなが好きな人とかをぼかして恋バナしててなんとなく誰かはわかるけど明言はしてなかった。


 だからちょっとだけ責めてみようと思って言ったんだけど莉沙が思った以上にびっくりしちゃってバレちゃったんだよな〜。


 でも、そのかわりになんて言って今まで色んなことを手伝って貰った。

 私は佐藤くんが好きとは言ったけどそれ以外はなにも言ってなかった。だから誰かわからないけど私のためになると思って勉強会を主催してくれたりした。


 本当、優しくていい子だなと思う。


 多分、言ってはいないけどバレてるよね。

 莉沙だけじゃなくてみんなにも。


 多分、気づいてないのは響也だけ。

 こんな美少女が当番の人は毎日行ってあげているのになにも思わないのかな?

 

 ちょっと不安になってきた……。


 だけど、もう決めたんだ。絶対夏休みまでに告白してみせる!

 過去の傷を出しにするつもりはないけど、あの時響也の反応は絶対いけると思うし!


 だから、いろいろ助けてもらった莉沙のために。

 それから私のために。


 響也に告白してやる!


 ……………………あとあいつも殴んなきゃね。


―――――――――――――――――――――――


 ここから2章に入ります!


 姫奈が響也を好きになった理由、出会いの頃を描いていきますのでよろしくお願いします!


 

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る