第6話 冒険者になる
――――暫くしてオルガさんが正気に戻ったあと――――
「えーと、最終的にテツドウを作って人の流れや流通の常識をぶっ壊す前提でコネとお金になる仕事を希望するですね。」
「ぶっ壊すって……、まあそういうことになるなぁ。」
中世から一気に近代になったらそうなるよなぁ。スキルから考えてやろうとしたら、0からはさすがに無理だけど、うまくすれば出来そうだし。
「そうですね。まぁここは冒険者ギルドですから冒険者をお勧めするんですが……。ぶっちゃけそれだけの力があるなら冒険者をやってレア素材やレアモンスターを狩って納品すればお金はなんとでもなりますし、冒険者なら権力者や豪商の依頼を受けてコネをつくることもできますし――。高ランクになれば。」
「高ランク?」
「冒険者にはその能力と功績と人柄によってランク分けされます。これは能力の低い冒険者が無謀な依頼を受けないようにするためと、高レベルの冒険者が粗暴では困るのが理由です。」
冒険者ランクは
ミスリル
アダマンタイト
オリハルコン
の9ランクに別れており、
「冒険者になられるならまず
まーあんなステータス見たらなぁ。
「飛び級は
「なるほど。ならこの町で経験を積みつつ将来的に王都で昇級試験を受けるというのが正道みたいだね。」
「まあこの辺りは辺境なんで、仕事も多くないですし、冒険者も少ないですから。あまり揉め事もないですしね。」
「経験を積むにはいいのか?まあともかく、冒険者になるには何が必要なんだ?」
「書類に名前と
「複数
「そうなります。ヤマトさんなら召喚師か魔法戦士の方がいいかもしれませんね。」
「その二つを選んだ理由は?」
「まず、ヤマトさんのスキルで高い魔法使いの能力があります。これを使わない理由がありません。また、魔法よりは低いですが英雄レベルの近接戦闘技能があります。この二つを組み合わせた“魔法戦士”がパーティを組む場合都合がいいと思います。また、高い召喚魔法の技能があるので、ソロ冒険者として“召喚師”も選択肢としてありです。高いレベルの魔法も“召喚した魔物”が使ったとしてある程度ごまかせますし、パーティに参加もしやすいでしょう。以上の理由ですね。」
なるほど、誰かと一緒に冒険をするなら魔法戦士、一人で戦うなら召喚師ってとこか。この世界に来てまだ知り合いがオルガさんくらいだし、ここは――――
「じゃあ召喚師で。」
こうして、俺は異世界で冒険者になった。はやく
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