第1章 鉄道開業の許可を取ろう

第1話 異世界転移!?(鉄)

「―――ここは?」


 俺の名は小泉大和、テツだ。

 テツと言っても金属の鉄(Fe)ではなく、鉄道ファンの方の鉄だ。たしか、大回りで新快速に乗って新大阪に向かっていたはずなんだが、なんか知らない石造りの部屋にいてる。

 体を起こして様子を見てると、部屋にノックの音が響く。そして、一人の女性が入ってくる。


「あっ、目が覚めましたか。身体の方は大丈夫ですか?」

「ああ、はい。大丈夫で―――。」


 俺は、言葉を失った。今入ってきた女性の、その緑色の髪――それ自体もあれなのだが、その髪の上に乗っている、――――一対の猫耳に。


「あのどうかし――」

「異世界ファンタジーだ!!」


 思わず叫んでしまった。たしかに、朝早くJR淡路からおおさか東線、片町線、JR東西線、東海道本線、大阪環状線、阪和線、和歌山線、桜井線、関西本線、おおさか東線、片町線、関西本線、草津線、東海道本線、北陸本線、湖西線、東海道本線と乗ってきたから、うっかり眠りそうになっていたけど……、誰が223系近郊型電車の中からファンタジー世界に飛ばされると思うか!普通思わん!

 ということで、いきなり叫んだので、ビックリした女性(そういえば、まだ互いに自己紹介してない)に、聞かなければならないことがある。


「すみません!!この世界に鉄道は走っていますか?」

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