第2話 鉄道が……ない。

「は?えーと。どういうことでしょう?」

「ああ、すみません。実は俺、異世界から来たみたいで、この世界の事わからないので、とりあえず自分のモチベーション的に一番あってほしいものを聞いただけで―――。あっ、俺、小泉大和と言います。小泉が名字で名前が大和です。」


 今更ながら、自己紹介する。


「ああ、私、このセルウォリスの冒険者ギルドの受付をやっていますオルガと言います。テツドウ?ですか?ちょっとわからないですね。」

「それは知識としてですか?それとも、どこにあるかわからないということですか?」

「前者ですね。テツドウという物が何なのか知りません。」

「あーなるほど。鉄道ないんだ……。」


 がっくりきた。ないんだ、鉄道……。


「なんか、すみません。」

「いや、仕方ないさ。」


 少し考える。

 この世界に鉄道がないなら、造ってしまえばいいんじゃないか?となると、必要なのはこの世界の情報だな。最終的にはコネと金か。


「オルガさん、この世界について教えてくれないか?」

「はい、いいですよ。」

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