第14話
樹々もなく、150mほど続くその道を通る人や車は無く、隠れる様な所も
無く、この道を何人がどのような車でといった形で工場内に居る人間
からは、把握しやすい状態であった。
片瀬が、車を停車した空き地は住宅と住宅の間にある空き地で、
夕食時の時間帯でもあったので、近隣住民からの通報で所轄の警察官が
掛け付ける可能性があったため、携帯電話を取り出して、所轄の
警察署の警察官が通報があっても直ぐには駆け付けて来ない様に手
配する様に、上司に連絡し連絡も済ませていたが、もって1時間程度
だったので、時間を気にしての張り込みとなっていた。
工場からは外国人が自転車で集団で帰宅したり、ワゴンバスに
数10人単位で、送迎されて行っていた。
もうダメかと、自動車のエンジンをかけて、ライトを点灯しようとハンドル
の奥のスイッチに手を伸ばそうとした時に、先ほど出て行った
ワゴンバスに10人程度に外国人を乗せて帰ってきた。
片瀬は、この工場が24時間稼働する工場であることを確信して今日は、
帰署した。
翌日、昼頃から石切り場の裏側にある住宅地の聞き込みを開始する
為に昨日、組事務所を張り込む為に停めていたコインパーキングに車を
停めて、徒歩でコンビニや、昼食を取った定食屋などで住宅地の奥に
ある工場の事、この地域には、外国人が多くなったのは、いつ頃からか、
などを聞き込み3時間ほど行い夕方頃、住宅地奥の工場に乗り込もう
かと考えて、車を停めている、コインパーキングに戻ると、自転車に乗った
駅前で数日前に会社の名前を聞くために立ち寄った交番にいた警
察官が片瀬が停めいる
車の前で警察手帳に何かをメモしていた。
「おつかれさまです。」
片瀬は、メモを取っている警察官に自分の警察手帳を翳しながら声を掛けた。
たまたま、この警察官は先日張り込み中に、片瀬に声を掛けてきた
警察官だった。
警察官は先日の片瀬とのやり取りの事を思いだしたのか、ハッとして。
すぐさま、直立不動で啓礼をし「おっ、お疲れ様です。」
「どうかしましたか?」
「いえ。先日も住民から警察車両が近くに停車していると通報が、あり
ましてパトロール中にこのパーキングに捜査車両を見かけて車両紹介を
しようと思いまして」
「あ!。それ私のです。昨日の車も私だと思います。」
「えっ。そ・そうなんですか?」
「この地域には外国人が多く住んでいますね。」
「そうですね。私も配置されて余りたっていないので詳しく分かりませんが
10年くらい前から少しずつ増えていったと、聞いていますが。」
「10年前ですか。」
「この住宅地、の奥にある工場を知っていますか?」
「はい。あそこは化粧品の生産ラインに乗せる為の、容器などを作って
いる工場ですね。」
「あの工場には、多くの外国人労働者が、いますね。」
「そうですね。隣町にある日本語学校に通って卒業した者の中から
定期的にそちらの工場で数名が働いているようです。」
「定期的にですか。」
「所轄で把握している外国人登録者。登録されている会社名であの
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