第13話
捜査の事について考えようと思っていた為、車をここから近い方の
組事務所に向けて、走らせていた。
昼の時間帯になり、ようやく目的の1ヶ所目の組事務所へとたどり着いた。
組事務所の位置的には、朝方C地区の駅前のオフィス街からの方が
直線距離では、近かったが、昼過ぎのこの時間帯を考えて、石切り場を
ぐるっと回り込んで行く方が、時間がかからないと考え石切り場をぐるっと
回り込む方の道を選んだ。
ナビに従いながら、何も目印や標識など無い、細道を左折し、昼過ぎにも
かかわらず、車の往来もあまりなかったため、ナビの予想到着時刻より早く
目的の組事務所に着いた。
丁度、10分間隔で料金を徴収する、コインパーキングの奥まった位置に
車を入れることが出来たので、その位置で張り込みをする事にした。
組事務所周辺で、張り込みを、日が暮れまで行ったが、収穫は無く。
この辺りは、出稼ぎ外国人や外国人留学生が多いという事を感じた
くらいで何も違和感は無かった。
日も暮れ、そろそろ、帰宅ラッシュと言われる時間帯に入りだした。
交通量が増え、道路を行き交う車もヘッドライトを点灯させて、走っている。
片瀬は、奥まった駐車場の車の中から、組事務所のを張り込みを続けて
いたが普通に生活を送っている人たちは、自宅に帰り明日への準備をする
する時間帯だが、この暗闇が包む時間帯から動き出す輩も居る事を片瀬は
知っている。
後部座席に座ったり、横になったりしながら、張り込みしていたが、一旦
車から出て、近くの自販機にコーヒーを買いに移動した。
戻ってきた片瀬は、運転席に座り、コーヒーを啜りながら、目を見開いて
組事務所を見ていたが、帰宅ラッシュで道は渋滞を始めていた、そこに
昨晩見た見覚えのある黒いバンが、渋滞にハマって片瀬の目の前に
停車していた。
片瀬は、初め直ぐには気づかなかったが、事務所を見つめる目線の中に
黒いバンが、数分目線を遮った為、気が付いた。
片瀬は、直ぐにコインパークングの料金を支払い、車のエンジンをかけ
駐車場を飛び出した
駐車料金を精算などしていた為、出遅れたが、黒いバンの5台後ろに
付けることが出来た。
黒いバンは、C地区の駅方面に向けて進んでいた。
尾行を開始し、渋滞の中片瀬は、黒いバンは石切り場にぐるっと回って
入って行くと思っていた。
しかし、黒いバンは大通りから左折し、住宅街と思われる細道に入って
行った、バンの尾行を、続けるか迷ったが、近づかないように気を
付けながら、尾行を続ける事にした。
黒いバンは、住宅街の奥まった場所にドンドン進んでいった。
黒いバンが、右折、左折を繰り返しながらドンドン進んでいくので距離を
取っての尾行を諦め今どの辺を走っているのかを確認した時に現在地は
石切り場の丁度裏側にあたる所を走っているのが分かった。
黒いバンが最後に右折して片瀬も、右折しようとしたがハンドルを右に
切りかけて、工場らしき建物までが、丸見えであることを見てすぐに左に
ハンドルを切り、カーナビ上に丁度,空き地のような場所があったので
そこに、車を停めて、建物と建物との間から工場の様な建物を覗き見た。
住宅街の奥まった位置にある工場ではあったが、住宅地からその工場に
向かう道は、一本道だけでしかも、その周りには住宅も無ければ、高い
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